* 新しい君を知る。 *












何回目かな、秀くんの家にお泊まり。

まだ秀くんとはキスまでしかしたことないけど、
そろそろ次のステップに進むかな…
と思いながら、毎回のキス止まり。

私から何かした方が良いのかなー、
嫌がられたりしないかな、
ふしだらな子とか思われちゃうかな…。

そんなことを考えながらも、
キスだけでも結構満足しちゃってる一面もある、今日この頃。


今日もいつもみたいに、お風呂入ってパジャマに着替えて、
ベッドに入って、寝る前のキス。



一回一回唇の感触確かめながらゆっくりとしたキス。

秀くんの唇は、少し薄めで、つやっとしてて、あったかい。
私はどんなだろう。

重ねるたびに、唇がどんどん熱くなっていくみたい。


きもちい。

うれしい。


このまま無限にこの時間が続けばいいのに…とさえ思っていたけど、
唐突にその瞬間はやってきた。


「!?」


声には出さなかったし態度にも出てない、と思うのだけど、
実はめちゃめちゃ動揺してた。

舌が入ってきて、
一瞬、気持ち悪いかも…って思ったのに、
自分も思いきって舌を少し突きだして、
舌と、唾液が、絡まり始めたら、
なんとさっきよりも気持ち良さが強くなってきた。

それに、気持ち良さの種類も、なんか…。
心地よさ、じゃなくて、
なんていうか……
…感じちゃう、みたいな。


「……んぅっ…」

「あ、ごめん」


私が思わず声を漏らしたのに気付いて、
秀くんはぱっと口を離した。


「苦しかったかな。ごめん、むちゃさせて」


そういって髪を撫でてくる。
視線はとても優しい。


「……もう時間も遅いし、そろそろ寝ようか」

「…ん、そうだね」


そう言って、最後にまた、口先だけを合わせるキス。
頭上の間接照明を消した秀くんは
布団を被り直して「おやすみ」と言うので、
私も「オヤスミ」と返した。


急に部屋はシンとして、
しばらくすると、スースーと寝息が聞こえてきた。


大切にしてくれてる感じはすごいする。
でも……

もっとしてくれても、良かったんだけど。

と、言う勇気もないけど…。


心臓が、まだ、バクバクしてる。

しばらく寝付けそうにないな。
そう思って目を閉じて深呼吸して、
さっきまでしていたキスを思い返しながら、意識がまどろんでくるのを待った。





  **





「(………ん?)」



秀くんは、いつも朝が早い。
私が目が覚ましたとき、秀くんは100%起きている。

だから、目を覚まして横を見ると、
天井を見つめながら考え事をしてる…てのがしょっちゅうなんだけど、
今日は、なんと。


「(えええええー?!)」


胸、を、揉まれていた。
Tシャツの首元から手を差し込む形で。


私は寝るときはノーブラ派だし、
今日はちょっと首の開き気味のTシャツだった、
けど、目が覚ましたらこんなことになってるだなんて!
(というか、それで目が覚めたのかな)


ど、どうしよう。
すごいタイミングで目が覚めてしまった…。


心臓のバクバクがすごい。
秀くんの手には伝わってないかな…?

そう思った矢先、秀くんは胸全体を揉むのをやめて、
先端を、こね始めた。


刺激、が…!

どうしよう、さっきと比べものにならないくらい、
直接的な刺激が、強い…!


息、ちょっと荒くなってるかも。

……声、出ちゃう…。


むり…!



「んん…」


どうしたらいいかわからなくて、少し身をよじった。
秀くんは、ぱっと手を離して服から手を抜いた。

ゆっくりと目を開く。


「お、おはよう、起きた」


明らかにどぎまぎしている秀くん。
胸触ってたのバレたかな、てとこかな…。

とりあえず私は、寝ぼけ眼でぱちぱち瞬きしてる。


…どうしたものか。
実は、ちょっと前から起きてました、
なんてちょっと言いづらいし。

んー……。


「…おはよう。トイレ行ってくる」

「はい」


……その場を逃げてしまった。
とりあえず、一旦頭を冷やそう。



どう、しよう。
寝てるふりなんかじゃなくて、
ちゃんと起きてましたって言って、
それでなお、さっきのような行為を受け入れれば、
もう一つ次のステップに進めるのかな。


だけど、さっきの…。

あれだけで、声を抑えるのが厳しいくらい、
…感じてしまうだなんて。

それ以上になったら、私、
どうなっちゃうんだろう…。

怖くもある。



もやもや考えながら用を足して、
いつも通り、拭いて、
ぎょっとした。


拭いた部分が、ぬるぬるで、
これってもしかして……
濡れてる、ってやつなのかな…。

こんなになったのは初めてで、
でも、私の身体にそういう機能が備わっていることを認識して。


身体は、受け入れる体制ができている。
あとは、私の気持ち次第。

……そういうことか。




ベッドに戻ると、
秀くんは私が寝ていたスペース側を向いて横向きになってた。

そのとき、そっと布団の中に入っていれば展開はまた違ったんだろう、
と後から思ったけど、
そのときの私はがばっと布団をめくってしまった。
すると秀くんは、焦った風に前屈みになって股間のあたりを手で隠した。


「…今なんか隠した?」

「ごめん!朝はこうなっちゃうんだよ」


朝。
………朝勃ち、てやつかな…。
話には聞いたことあるけど。


「見たい」

「えっ!無理だよ」

「見てみたい」


ちょっとだけ大胆な気持ちになっている私は、
秀くんにそう言ってお願いした。

秀くんは、困った風な顔をしたけど、
ぱっと手をどかすと、またすぐぱっと戻した。


「わ、ケチ」

「もう見えただろ!」

「見えた」


言いながら、私も布団に入る。
そして今見えた光景をもう一度頭によみがえらせる。


パジャマの下から、
何かが押し上げてて布がピンと張った状態になってた。

そっか。
あの中に、
秀くんの。
………。


「…あのさ」

「うん」

「さっき、私の……胸、さわってた?」


聞くと、秀くんは
ぎくりという表情をして、
観念した表情になった。


「やっぱ、気付いてた」

「うん」

「…ごめん」

「いいよ」


だって…。


「ちょっとだけ…ちょっとだけだよ?」

「うん」

「………きもちよかったカモ」


「なんてね!」ってごまかしたけど、
ごまかせてもなんともなくて、
目の前の秀くんは見る見る顔が真っ赤になった。


「え?それは…どういう意味?」

「どういうも何もないよ!もー恥ずかしいから聞き直さないで!」


ぱーんち!
と秀くんのほっぺたにグーを押し当てる。

でも秀くんはまったく動じなくて、
こっちをまっすぐ見て、
私の手を取って…キス。

ちゅっ、ちゅっ、と
いつものキス。
だけど、すぐに次のキスに進んだ。

昨日の夜、
思わず声が出てしまった感覚がよみがえってきた。
そしてそれは、昨日より早く、強く、やってきた。


「ん…っんん……!」

「これもキモチイイ?」


聞いてきた割に、秀くんは私が返事をするより先に、
またすぐに唇を合わせて、舌を差し込んできた。
すごく奥の方…まで来て、
私の舌を絡め取ると、吸うようにする。


「ふ…ぅ!ん、んー!」


自分の、声にならない声と、
舌と唾液が混ざり合う音が頭に響く。
ぐちゃぐちゃ、だけどキモチイイ。


さっきから秀くんは私の上に覆い被さるようになってきていて、
太腿に、硬いものが当てられて、て、
腰が小刻みに前後してる。

すごい…。
本当に、硬くなるんだ……。

気付いたら、私の息が、荒い。
ふと気付けるくらいには自分を客観視している自分もいるけど、
でも息を止められないくらいには、すごく興奮している。


どうしよう。
さっき、胸を少し弄られただけでも、あんなに…。
きっと今頃、私の下着の中……。

そう思っていた矢先、
秀くんはその硬くなったものを
私の股のあたりに当ててグイッと押してきた。
咄嗟に身体をよじる。


「あ、ダメ!!」

「ごめん、やっぱ無理かな」

「そうじゃなくて…!」


気持ち良かった…。
気持ち良すぎちゃって…。


「下着、よごれちゃう…」


顔が、燃えそうに熱い。

秀くんはきょとんとしてて、
多分意味を理解していなくて、
でも、私の真っ赤な顔と、
もじもじと擦り合わせる足を見て、
何かを察したみたいだった。


「えっ、、もしかして…」

「………実は、さっきトイレ行ったとき、もう…」


そこまで言うと、最後まで言い終えるまでもなく
身体をごろんと仰向けにされた。
その更に上には、腕をついてこっちをまっすぐ見てくる秀くん。


ごめん、俺、今日こそ我慢できない」

「秀くん…!」


キスが、
横からじゃなくて、上から降ってくる。

そして首元に吸い付かれた。


一回だけだったから、大丈夫だったけど、
今の何回もやられたら
声我慢できる自信ない…。

こんな、全部気持ちいいんだ。
すごい。


「…下着、汚れちゃうなら、取る?」


そう聞いてくる秀くん。

戸惑いは、あった。
だけど、どこかで待ちわびてもいた。

声は出さずにコクンと頷いた。


秀くんは一瞬驚いていたようにも見えたけど、
パジャマと下着のふちに指をかけると二枚同時に脱がしてきた。


恥ずかしくって膝同士を合わせるように足を閉じたけど、
ぐいと手で両側に開かされた。

死にそうに恥ずかしい…!
ぎゅっと目をつむるけど、
私が目をつむっても全く意味はなくて
秀くんは思いっきり覗き込んでる様子だった。


、すごい…本当に、ぐちゃぐちゃになってる」

「言わないでぇ…」

、濡れやすいの?」

「わかんないよそんなの!!」


ていてい!って蹴りで対抗したけど、
腕であっさりいなされて、
秀くんはパジャマを上下脱いで、
下着一枚の姿で私の両足の間に身体を割り入れてきた。


わぁ。

なんか、本当に…

本当に、ついに来たんだ、って感じ。


ドキドキが止まらない。



も、脱がすよ」

「ん…」



Tシャツを脱がされて、
ついに私は、完全にハダカの状態。

秀くんも、下着を脱いだ。


わ……。

初めて見た、
おちんちん……。

しかも、こんな、上を向いてて色とかなんかすごい。


「さわって」

「う、うん」

「あっ………そう、キモチイイよ」


はじめは指3本くらいで先っぽの方をこすってたけど、
こういう感じだったかな…?と思って
軽く握って前後させてみた。

秀くんは目を閉じて、軽く眉間にしわ寄せて、
ちゃんときもちよくなってくれてる…のかな。


「もう少し、強めに握れる?」

「こう、かな」

「あ、そう……ああ、イイ……」


眉間のしわが更に深くなって、
首が少しのけ反った。

なんか、すごい……!

私も訳がわからないまま興奮してしまって、自分も息が荒い。


「…っ、もういいよ」

「あ、うん」

「……マズイな、挿れたら持たなさそう」


そう言いながら私の髪を撫でてくる。
そして、
あ。そっか、
挿れるんだ…って思った。

今、握ってた秀くんのコレ、
私に入ってくるんだ。
……マジで?


、もう我慢できないや…挿れていいかな」

「わ、かった…」


心の準備、できてるようなできてないような。
でも、なんか、
身体はすごい準備万全なような気がした。


だけど。


「あ…」

「え?」

「でも俺、持ってない…」


持ってない。
…アレか。


「ごめん、こうなると思ってなかったから…
 でも今から買いにいくのも…」


戸惑う秀くんを余所に、
私はポーチからとあるものを取り出す。


「秀くん」

「ん?
 ………え。」


私の手に握られた、
……コンドーム。


「お母さんが、何かあったら、って……」


家の性教育にブラボー。

実は一回装着練習までしている。
そのまま私が開封して、秀くんに着けてあげた。


「これで大丈夫だね」

「ありがとう」


ここでお礼を言うのも、秀くんらしいな。
心の中でこっそり笑う。


今度こそ、
秀くんのその熱いモノが、
私の濡れたその部分に宛がわれた。
少し擦りつけるだけで、
くちゅくちゅっと音がした。

胸のバクバクがすごい。


本当は、ちょっとだけ、怖くもある。
ずっと待ちわびてて、そしたら、
キスから始まってここまでの行為は、
想像以上に全部気持ち良くって。

想像以上に、色々あって、色々すごい。
エッチ、ってこんななんだ…。
みんなこんなこと、してるんだ…。

今まで私たちの間に何もなかったのは、
きっと、秀くんはすごく私のことを大切にしてくれてて…
それと同時に、今、私が感じてるみたいに、
楽しみだけど、ちょっとだけ怖い、みたいな、
そんな感情秀くんにもあったんじゃないかなって、
勝手に思った。

だけどついにこのときを迎えた。



、いくよ…」

「うん…」



宛がわれた部分に体重を掛けるようにして、
腰がぐっ!と前に押し出されてきた。
でも、滑ってずれちゃってうまく入らなかった。
もう一回位置を直して、同じようにしたけど、
やっぱり滑っちゃう…。


「ごめん、ちょっと待ってな」

「だいじょうぶだよ」

「次こそ…」


秀くんは、自身のモノを手で支えながら、
位置がずれないように腰をひねって、
ぐり、ぐり…とねじ込んできた。


つぷっ、って

感触がした。



「あっ、入った…」

「しゅ、くん…!」

、マズイ…っ、キモチイイ…!」


秀くんが腰を前後させると
ぐちっ、ぐちっ、て音がした。
痛いような、気持ちいいような…
ちょっと痛いような…。

でも何より、秀くんが、本当に気持ちよさそう。
こんな顔する秀くん、みたことない。



「ああっごめん!!イクっ、イクっ……うっ、ーー!」



名前を思い切り叫ばれた瞬間、
中で、秀くんのものが、ビクンビクンて大きく動き始めた。

これ、は…イった、のか、な…?



「うっ…まだ出る……あ………っあ…」



恍惚とさせた表情で少し腰を前後させると、
ふぅ…とため息をついて、
秀くんはそのモノを私から抜いた。

さっきとは違って、少し小さくなって垂れ下がってた。
ゴムの先端には白い液が溜まってる。


「すごーい」

「あんまり見るな」

「えー気になる」


私がそう言うのを無視して、
秀くんはそれをティッシュにくるんで捨てた。


がこんなにエロイなんて知らなかったよ。
 こんな我慢しなきゃよかった」

「えー、エロイかなぁ?」


確かに、
些細なことで気持ちよくなっちゃった、とか
思ってたより濡れてた、とか
秀くんのモノにも興味がある…とか。
新しい自分を発見した気持ちかも。


「でも、大丈夫?痛くなかった?」

「んー、ちょっと痛いような気もしたけど…そんなじゃなかったよ。
 なんか気持ちいい気もしたし」


そう答えたら、

「やっぱりエロイな」

って秀くんは笑ってた。
えー?


ふわぁ、と大きくあくびをする秀くん。
あくびなんて、珍しい。


「マズイ…出したら眠くなってきた」

「もうちょっと寝る?」

「でももう朝だろ」

「元々早すぎだよーまだ7時前!休みの日にしたら早起きすぎだよー!」


そんなことを言いながら、
裸のままで抱き合って
ぬくもりを楽しんでいたら
いつのまにか眠っちゃってた。

たまには、こういう休日もいいよね。























イキながら彼女の名前を叫ぶ系童貞大石イエー!(笑)(←他に何か言うことないんか)
わざと色んな行程すっ飛ばしてみた。
大して何もしてくれないのに奉仕させて気持ち良くなって
無理くり突っ込もうとして自滅する大石イエー!(笑)

タイトルは、お互いから見た相手のことね。
仮タイトル『朝立ち』だったけど。(最低)


2017/08/19