* 君が居ない街に暮らす私 *
ドイツに戻ってきて1回目の朝が来た。
といっても、日本時間ではもう2日目の昼過ぎってところ。
約2ヶ月ぶりとはいえ慣れたベッドの上で目が覚めて、
心地好く伸びをする。
今頃何してるかな、なんて日本に残してきた君を想う。
だけど恐れていたほど淋しくないのは、
この会えない環境に慣れすぎてしまって、
会えていたこの2ヶ月間が不思議なものだったから、なのか、
「会えない」と割り切ることで
会いたい気持ちが無意識に制御されているから、なのか。
今頃君は、どうしてる?
私のことを考えてたらいいな、
なんて自分にとって都合の良い妄想をする。
会いたいなって想うけど、
それは焦がれるI wanna see you.というより
次が楽しみで仕方がないI'm looking forward to seeing you.だよね。
次、君と会ったら、どんな話をしよう。
次に君と会う日に向けての準備を、2年前の今日から始めていくよ。
『この街に君が居ない』のアザーサイド。
大石と主人公の違いというより、旅立つ者と残される者の感じ方の違いだと思う。
(『私の知らない初めてに君が挑む』参照。)
2016/06/29