* 頼れる先輩 *












「「ふえっくしょーーい!!!」」



・・・・・・。




…きょうはやっわり ゆーえーちやえて ろっかおくらいい しあいか
 (※今日はやっぱり遊園地やめてどっか屋内にしないか)」

「わらしうぉ そーおうぉう(※私もそう思う)」




花粉。

ツライ。



「ほりあえず…ろっかはいろう。」

「うー」



まともに発声もできず、首を大きく頷かせる。
結局私たちはイタリアンレストランに入った。



鼻が詰まりすぎてて呆然としている私たち。
注文以外無言だったけど、ドリンクを飲みながら料理が届くのを待つうちに
少し落ち着いてきたのでようやく喋り始める。


「秀一郎…毎年こんなだったの?」

「ああ…は今年デビューだっけ?」

「そうこの前から突然。最悪だよ〜」


チンと鼻をかむ。



春。

お花見。
ピクニック。

遊園地だって動物園だってなんだって
一番行きやすい季節、と思ってたのに。


ガッデム花粉症。



これから、マスクにメガネ、
薬なんかも手放せなくなるのかなぁ…。

秀一郎はこれを何年もやってきたのか。
かわいそうすぎる。



「色々教えてください、先輩」



ぺこりとお辞儀をした。

秀一郎は苦笑した。



「その呼び方久しぶりだな」

「今日一日敬語で過ごしてみますか?」

「…なんか、逆にからかわれてる気持ちになるな」



そんなこと言って、笑った。

本当は、遊園地だって動物園だって行きたいけど、
これからずっとと思うと少し憂鬱になるけど、
前を歩いてるあなたを見たら、なんとかやっていけそうな気がするよ。


大好きな春を、嫌いになりませんように。

今年も来年もその先も、この季節を笑いながら迎えられればいいな。
アナタと一緒に。






















鼻水が垂れるので、ついにデビューか!?
と焦って勢いで書いた。結論:違った(笑)

一回なったらずっとだからなー、
春が好きだから、尚更凹むと思うんだけど。
少しでも前向きな気持ちになれればなーと思って
大石を先輩に仕立て上げることにしました、て作品w
後輩だけど付き合ってタメ語になったって設定です。


2014/03/17