* 記念日が孤独じゃなくて良かった *












「それにしても、25歳かー。四捨五入したら30歳だよ?」


アラサーってやつ?なんて言って私はシュウを笑わせる。
さすがに20代後半突入したばかりでアラサーとは言わないだろうけど
それでも20歳より30歳の方が近いっていうのも現実。


「四半世紀だって。笑っちゃうね」


こう見えて私たち、
20世紀と21世紀の境目だって、
1000年に1度のミレニアムだって体験してるし、
平成を股にかける昭和の生き残りだったりもするし。
結構節目のタイミングを生きてたりする。

でもそりゃそうだ。
生きてる年数が伸びれば伸びるほど、
そういうのにあたる確率も上がってくるわな。


「よく生きたもんだな」

「シュウ、オッサン化進んでるよ」


きしし、と私は笑ってやる。



「付き合いも10年にもなるわけだね〜」

「な」

「うちらが付き合い始めた頃に生まれた子は小4ってことだよ」



ケラケラ笑う。
自分で言っときながら、笑っときながら、
改めて考えると、すごいな。



「それだけずっと、一緒にいるってことだな」



シュウが、優しく笑う。

それだけで、嬉しい。



「お誕生日おめでとう」


「ありがとう」



もう一度、目を見つめ直して。



「ありがとう」



意外な言葉に驚いたのか、
どう返事するのか迷ったのか
一瞬目を丸くして固まって、
また直後に細めて、
柔らかく。



「こちらこそ、ありがとう」



この日がこの日だったから、私はここにいられるのかもと思ったり。

どんなに年を取っても、大切な一日。
これからもずっとずっと、一緒にお祝いしていこうね。






















『両手一杯のおめでとありがとダイスキ』の続きかと。

三次嫁のBDが私の初代愛ギターのBDと一緒だったので。
今日が四半世紀生きた日だというので。
失くした携帯が拾われてたのがそのギターの愛称と同じ
店名だったということにもなんか喜びを感じたので。記念にw

お誕生日おめでとーx2!


2013/06/17