* My friend and girl-friend *












次は音楽の授業、というわけで教室移動。

いつもみたいに、ついでに2組に寄ってって、
大石茶化して、
に絡んで、
それから音楽室に行けばいっかな〜。

ドアから顔を覗かせて、その姿を探す…。


…と、発見!

でもいつもと違うのは、
大石とが一緒に話してた。


「大石ぃ〜、〜!」


「英二」

「あ、英二だ」


大石は俺の親友でダブルスのパートナー、
は去年のクラスメイトで仲良しさん、
でも大石とは特に共通点もないみたいだったけど。

クラス替えして1ヶ月くらい経つし、
さすがに二人も仲良くなってきたのかにゃ〜。

そいえば昨日も、
「大石秀一郎いんじゃん!?あいつさ!
 私がワガママとか言うんだけどそんなことないよね!?」
なんてぷんぷん怒りながらうちの教室まで来てたな。
いつの間にそんな話すようになったんだろ。
大石とか女の子に悪いとことかあんま言わなさそうなのに…。


「にゃにしてんの」

「英二!悪いけど今私それどころじゃない!」

「はにゃ?」

「こいつ、宿題全然やってきてなかったみたいで」


こいつ、ねぇ。
………。


「数学はわかってたんだよ〜まさか理科まであると思わないじゃん!」

「いいじゃん理科得意だし」

「時間があればいいんだけど〜…ぎゃ!あと2分!」


時計と残りの問題数を見比べて、が思わず声を上げた。


「シュウ!問3!!!」

「見せないぞ」

「いいじゃんやりかたはもう分かったんだから!」


ぎゃーぎゃーとやり合う二人。
でもオレは、違うことに気を取られていた。



今、なんつった?


シュウ?

…………シュウイチロウの、シュウ?



「……え?」

「へ?」



思わず疑問の声をこぼしたオレをが不思議に思った様子。
でも、それが何がかはわかっていないみたい。


「今、、大石のこと、なんて呼んだ?」

「え?あ!そうそうこの前からシュウって呼んでんの!」


はそう言って、
大石の方を見たら、なんとなく居辛そうに顔を逸らしてる。

ふーん。
そうなんだー……。


「仲良しなんだ、ね」


とか言いながら、嫌な予感。

もしかして、もしかして……。


すると照れた様子で、が口を開く。


「てか、ごめん。言ってなかったけど…
 私たち、付き合うことにしたから!」


嫌な予感

的中。



その瞬間、チャイムが鳴った。



「ヤバイ、オレ次音楽室だ」

「わー、走れ走れー!!」

、お前も先生が来るまでに終わらせろよ」

「あーん!」


席にガタガタと着き始める人たちを残して、
オレは廊下を全速力で駆け抜けて、
階段を何段も抜かしながら駆け下りた。



付き合う?


大石と?

が??


オレの方が前から知ってたし

好きだったのに?

オレがいたから二人が仲良くなったようなもんなのに?


ええー………?



「菊丸くん、遅いですよ」

「わわっ、ごめんなさーい!!」


音楽室に着くと、先生はもう既にそこにいた。
クラス中に笑われながら席に着くと、
隣の席の不二から「どうしたの」って聞かれた。

とっさに「なんでもない」って言っちゃったけど、
よく考えたら遅れてきた理由について聞かれてたのかな。
なんかあったってバラしてるようなもんじゃん。


まあそれでもいいや。
実際なんかあったわけだし。


………。


何これ、失恋てやつ?



胸が、すごくチクチクして、
歌が上手に歌えなかった。

でも授業中、色々考えて、
帰り道、2組に寄って
「おめでと!」って。
それだけは言ってやらなきゃなって考えてた。


だって、大好きな二人のことだもん。

笑って応援してやらなきゃ。これからずっとずっと。






















英二ィーーーー!(ダバー)(滝涙)
大石好きの私が夢を書くと、
どうしても英二は3人目になっちゃうよねの法則w
お陰で我が家の英二さんはちょいちょい切ないw

そういえば大稲で二人が付き合い始めたことを
英二はいつ知ったんだー、と思いまして。
書いてなかったことにやっと気付いたので書いてみた。
結構大事なことなのにねw
大石とのラブラブ話書くのに必死で気付かなかったってかww

付き合い始めて2日目の話だと思います。
んで、後に『夕日』へと続いていきます。


2013/03/21