* それは私が夢見ていたこと *
………フゥ。
胸の中のモヤモヤを吐き出すみたいに、
大きな息をついた。
「どうした、溜息なんてついて。そんな疲れたか?」
「突かれてるだけにね」
何言ってんだよ、なんて横の人は笑ってる。
あれ、私いつの間にこんな下ネタに強くなったっけ。
あの人と付き合ってたときは、そんなことなかったのに。
時計を、見る。
……11時56分くらい。
思い出す。
数年前のこと。
私は、この時間、誰と一緒に過ごすのが夢だったっけ。
それこそ、今こうしているみたいに、
裸のまま同じ布団に潜って、
談笑したりしてその時を迎えてみたかった。
そんなこと考えてるなんて言ったら、怒られちゃうだろうけど、
夢見ていた状況が現実になっている自分に、
大人になったなぁ、なんて感じていたんだよ。
ただ、そこに辿り着くまでに、相手が変わってしまっただけのこと。
ああ、意識がまどろんできた。
時計を再確認。
どうやら日付は変わっている様子。
フゥ。
もう一度深い息。
ごめんね、
君とは一度も果たせなかったけど、
4月30日11時59分、私は確かに幸せでした。
現実込みっていうか寧ろ実録だなんていったら殺されるだろうかww
ピロートークの最中に漫画のキャラのことなんて
考えてしまうバカは世の中で私だけでいいよ。(←)
これを大石夢にしてしまうのは無理があるかもだがいいだろう。
2011/05/01