* どうでもい。笑。 *












「掃除ってさ」

「うん」



「ヤじゃん」

「…うん」



ちょっとした間を見ると、
どうも秀はそんなことないらしい。

好きってわけでもないけど嫌いでもない、
とかその辺の類かなさては。

掃除自体は好きではないけど
綺麗に保っていたいタイプとか。

だって秀の部屋はいつ来ても綺麗だもん。


「野暮な質問だった?」

「え?」

「本当は嫌いじゃないんじゃない」


図星、だな。


秀はちょっと困った風に天井見上げて微笑して、

「まあ、嫌いではない…かな」

と言った。


なるほど思った通りだ。


「なんで?楽しい?」

「楽しいかは分からないけど、
 部屋が綺麗な方が落ち着かないか?」


ここで、うんと答えられない私はビバB型。


「私の場合はさ、部屋が散らかってた方が落ち着くんだよね」

「えっ?」

「いや、ギャグじゃなくて本気で。
 自分の部屋が整いすぎてたら多分落ち着かない」


机の上には高層ビル。

だけど時により雪崩が発生したりする。

そして私の知らぬところで触覚生やしたのが歩いてる気がする。
(いや、別に秀のことでなくって)(←…)


なんでこうも違うんだろね。

いったいどうしてこうなんだろね。



「あーもう秀がO型とか納得いかない!絶対A型だからキミ」



びしっと指差して言う。

秀は、そうは言われても…って感じで困ったやぱり表情。


「両親はA型なんだけどな」

「なるほど、AOとAOの集合体ね。やってくれるじゃん」



とかそういうどうでもいい話をする。


こういう“どうでもいいこと”って実は難しい。と思う。

どうでもいいって思えるって、実は凄い。



「…なんでこんな話になったんだっけ」

「掃除の話だろ」

「そう、掃除。それ」


私、基本的に掃除は嫌いなんだけどー、と始める。

秀は首を傾けて話を聞いている。



「…テスト前になると妙に掃除したくなるのって何故だろう」



私がそう言ったら、秀は笑ってた。

なによ…真剣な疑問なのに。


「ちょっとー、真剣に考えてよ!」

「そんなことより、テストの心配はしなくていいのか?」

「あー…そっか。逃避してたのか私。なるほど解決した。ありがとう。満足!」


ぼすんとベッドに寝転んだ。

コラコラ、と微笑交じりに注意してくる秀の声。



「どうでもいいことだけどさー」

「ん?」

「いやー、解決するとスカッとするね」



んじゃ、オヤスミ。

そう言って目を閉じてしまう私。

秀は、そうしたら、同じくオヤスミって言って、
机に向かって何かを始めたようだった。


好きにしてくれ、って感じ。

別に構ってくれ、なんて思わないし。



どうでもいいんです。

だけど、どうでもいいことをどうでもいいって思えるって、

凄いことだと思うんだよ。


…どうでもいいですか。そうですか。




だから、オヤスミ。家に帰ったら掃除します。






















ひたすらに“どうでもよさ”を追求。笑。

いやーなんでだろう。
ここ最近、全然気が乗らなくて小説書けなかったんだけど、
数学のポートフォリオの提出期限が迫るとともに
猛烈に書きたくてしかたがねぇ。笑。現実逃避かよ…!

AOの親から生まれたO型の友人が居ます。
凄くA型っぽいです。だから大石もそれでいいよ。勝手に決定。
そして私はO型傾向の強いB型らしいです。多分BO。
どうでもいいですか。そうですか。それでいいんです。

前は構ってほしくて仕方がなかったのに、
今は別に構わなくていいよと思える辺り、
実はそれだけ仲が近づいてるんだよっていう話。そうさ。


2005/04/14