* もらい泣き 〜泪の先、笑顔〜 *
大喧嘩。
これでもかってほど。
普段が仲良いだけに、その衝撃は大きくて。
絶対に向こうの方が悪かった。
今回に限ってはそう言い切れる。
私、今回ばかりは絶対に謝らないからね。絶対。
申し訳無さそうに近付いてくる影。
怒った態度を取らないか不安で、笑顔で仲直りできるか心配で。
わざと背中を向けたまま。
「ごめん…」
素直すぎるその態度に、怒りたくなった。
突っ張ってる自分、背中を向けたまま。
「俺が悪かった。反省してる」
頭を下げる、そんな音がした。
何やってるの。
どうしてアナタはそんなに素直なの。
そんなに素直に、謝ることが出来るの。
包み隠さないで。
どうしてこんなことができるの?
「……泣かないでよ」
振り向いた先に見えた、頬に一筋流れた涙。
綺麗だな、と思ってしまったのは間違いじゃないと思う。
「…」
聞こえてるよ。
大好きなのに。
ごめん。
ごめん。
傷付いてたのは、私だけじゃないのに。
悪かったのはアナタ。
だけど、私、心の中で謝って、ゴメン。
「泣かないで、って、言ってるのに……っ!」
バカ。
秀のバカ。
「…泣くなよ」
「だってぇ……」
「…泣くなって言ってるのに」
「ウルサイ、そっちが先のくせに!謝れ!」
気付いたら、なんで喧嘩してたかなんて忘れてて。
また、軽いケンカが始まってて。
ごめん、って謝られたら、
私も、こっちこそごめん、って返せるから。
ケンカの理由なんて、全部もらい涙に消えた。
もらい泣き。
泪が流れ去ったら、
きっとそこには―――――……。
大石が泣くから、いけないんだぞ…!
涙より多く鼻水が出るってどうよ。
(それはただ単に風邪をひいてるから)
まだ直接見てはいないんですが、
世間で見る感想に衝撃を受けたので。
言葉の使いまわし、工夫したというか捻りました。
深読みに腐化読みを重ねて不可読みしてください。
(訳:読み込んで、フィルター掛けて、ありえないような理解もしてしまえ)
最後の文章は一番初めの始めに繋げるのが私流基本。
もっと反省しろい、女泣かせめ。(※私が勝手に貰い泣きしただけ)
2004/08/31