* 見上げた悔しさに空は青く *












いつの間にか晴れていた。

さっきまではあんなに雨が激しかったのに。


僕たちの試合の時だけ、空が怒っていたみたいだ。

それとも、雲が泣いていた?



「…負けたな」

「ああ」

「でも…頑張ったよな」


内村は返事を返してこなかった。

勿論頑張ってないなんてことはないんだろうから、
頑張ったのに勝てなかったってのが悔しかったんだと思う。



ボールを打ち合う音が聞こえる。

やけに鮮やかに響いて聞こえた気がした。




結局。


不動峰は3−1で青学に負けた。

信じたくない事実だけれど、
これは夢でもないみたいだし信じるしかない。


あそこで僕たちが勝てていたら。

あそこで僕がああ動かなかったら。


そんなことを考えてしまうけど、遠い話だった。



空を見上げた。

やっぱり青かったのが悔しかった。



「今日はいい試合だったな」

「―――」



声を掛けられて視線を下ろした。

横に居たのは…大石さんだった。


焦って返事をした。


「そんな、全然相手になってなくて…」

「いや、随分苦しめられたよ。途中まずいと思った」


そう言って大石さんは笑った。

優しい人だと思った。



「キミ…森くん、だっけ?」

「あ、はい!」


名前を知られていたことに少し驚いた。



「一途さは上達への一番の近道だ。頑張れよ」

「―――」



上達するのに近道はないと聞いたことがある。

自分が一途かなんて分からない。


だけど……。



「次は負けませんよ」

「楽しみにしてるよ」



そう、言葉を交わした。




空が青かった。


頑張ろうと思った。






















初めてだよ〜森君一人称!緊張しちゃうなぁ。
言葉遣いは男らしく、発言内容は可愛らしく。
受々子も好きだけどさぁー。(少女!処女!/ぁ)
自分が書くにはこれぐらいが適度。
バレない程度の捏造が〜森君には丁度イーイ↑〜♪

大森のつもりが内森っぽい。メインは大森だからね。
森→大風味だけど大石が攻で森君は受。
といいつつも、やっぱりラブっぽくないんだが。が。
きっと、次に対戦した時に…!(え)(※続きません)

大森真ん中BD記念のつもりが。なんだこりゃ。


2004/04/24