歌は 思い出を 乗せるから


   幸せ な 時 に 聴いた 歌は  幸せな歌




  悲しい 時 に 聴いた 歌は



       明るい歌でも 涙を 乗せる











  * シアワセ失恋ソング *












そういえば私たちが出会ったのは
カラオケだったねと思い出した。
お互い友達に引っ張ってこられて
合コン状態だったよね。
だけど好きな曲が似てたりして
気が合うねって、それで付き合い始めたんだ。
出会いがカラオケであれば
今日のデートもまたカラオケ。
「どんどん入れてね」という私に、
「はしゃぎすぎて声枯らすなよ」と笑った。

あの時のことを思い出した。
横で友達が切なげな声で歌ってたとき
耳元、小さな声で「付き合わないか」と。
あの時の失恋ソング、聴くと今でも幸せになるよ。


歌は思い出を乗せるから。



「…ちひろ」

「う?」



そして今この時はどうだろう。
私がノリノリでラブソングを歌ってたとき。
横から小さく声を掛けられて。

人が歌ってる時に割って入るなんてどんな重要なことよ。
そう思ってたら。


 彼の口から

 出てきた

 その言葉は。


そういえば浮かない顔してるなとは思ってたけど。



その時歌っていた幸せなラブソング。
私が歌うのをやめたら伴奏だけが流れた。
BGMのようなそれ、ずっとずっと回ってる。





  あんなに 大好き な 歌 だった のに


    ―――――… もう 笑顔 で は 歌 えない な と 思 った 。






















小説っつーよりポエムチックだけどまぁいいや。(適当)

昔よく聴いてた歌を久しぶりに聴くとさ、
その頃の気持ちとか思い出しませんか?
今聴いてるこの歌も、後から聴いたら、
“今”のことを思い出すことになるのかなーと。

相手キャラは一応大石なのです。
誰でも良さそうな時は大石。これが我が家の法則。


2004/03/28