* What's eating you? *












アナタに包まれるのは本当にダイスキ。


だけど、抱き返すと…ね?



ちょっとしたこととはいえ、不安になるんだ。





「痩せすぎー」




視線は合わさずとも、
貴方の「ん?」という顔は即座に浮かぶ。

私は腰に回した腕に力を込める。




「てか、また痩せたでしょ。ちゃんと食べてるの?」

「食べてるよ。その分動いてるだけさ」



むぅ…そっか。

テニス部はほとんど毎日活動してるもんなー。

しかもその一回一回がハードだし。



「でもさ…シュウって、学校帰りに寄り道して買い食いなんてしないでしょ?」

「うん、まあ…」



そうそう。それだよ。


それから…こんなのもあるぞ。



「この前は“おやつ”とか言ってサプリメント食べてたし」

「それがどうかしたのか?」



む、と固まって私は体を離す。



「中学生男子としてあるまじき事態でしょう!
 英二なんてこないだ学校帰りにドーナツ3つ食べてたよ?」

「ああ、そうか」


シュウは笑った。

まあ、そんなに食べてる英二もシュウをも凌ぐほどの激痩せだけどさ。


…体質なのかなぁ。



「とにかく…栄養失調で突然倒れたりしないでよ」

「大丈夫だよ」


シュウはにこっと微笑んだ。


私が「ホント、あたしの脂肪を分けてあげたいよ」と言うと、
今度は声に出して笑ってた。(結構切な思いなんだけどな…。)


また、穏やかな笑みに変えて。




「でも…そうだな。いつでものこと支えていられるようでなきゃな」




そう言った。


その言葉があまりに嬉しくて、
崩れそうになった表情を見られる前に胸に飛び込んだ。


「その言葉、信じるよ」

「どうぞ」



抱き込まれると、温かい。

抱き返すと、それは更に増す。


たった少しの不安は、その温もりで掻き消して。





  そんなアナタが、私はダイスキ。






















55kgは反則だと思います!
でもあまりに嬉しいので小説にしちゃいました。
(どっちだよ)(しかも思わず大稲設定だし)

大石は胃痛ばっか起こしてるのがいけないんだ。
きっとそうだ。そうに違いない。(自己解決)
そんな私は近頃大石+自分>100kg
になっちゃってる感じで滝汗。(チビっ子なのに…)

題名、間違っちゃった英語に見えるけどこれでいいんです。


2004/01/11