* dizzy dazzling daisy *












初夏。



真上の太陽。






「眩しいー!」






学校という閉鎖的な空間から開放される。






青い空。



黄色の太陽。







春は終わり。



夏の陽気。







「あ、これ…雛菊?」





道端で見つけた小さな花。


春を連想させるそれ。



夏に足を架けた今も咲き続ける。




「なんかさ、季節はずれだよね」





しゃがんでその花びらに触れる私。




横には。





「そうかな」





同じくしてしゃがんだかと思えば。




再び立ち上がる。







青空。




太陽を背景にして。














「頑張って咲いてるって感じで、なんか眩しくね?」















オレも頑張ろーっと。



そんなことを言いながら両手を伸ばすその姿。







その笑顔の方が眩しいよ、なんて。




決して口に出せやしないけど。







「どしたの、突然固まって」





「んーん」







目眩がするほど眩しい笑顔。







「なんでもない」










――それは初夏の太陽の下、ヒナギクの横。






















フィールドトリップ中に図々しくバス車内にて執筆。

dizzy→目眩を起こさせる
dazzling→眩しい
daisy→ヒナギク(太陽の象徴・春の訪れを告げる花)
ってことで。韻を踏んでみた。

キャラはもちろん菊にしたんですが、
菊丸のイメージはchrysanthemumってよりdaisyです。
前者が菊の花の正しい和訳なんだけどね。
いいじゃん、雛菊だって。お雛様!(?)


2003/10/11