* まるで猫の様 *
――平成××年5月1日 3年2組教室
呼び掛ける貴方に答える私。
「さ…」
「ぶぶー。でした」
にへら、と私は表情を崩す。
シュウは苦笑する。
「…学校では秘密にするんじゃなかったのか」
「だって、もう大公開しちゃったもん。今更だよ」
あっはっは、と笑って誤魔化した。
そんな約束破りな私。ゴメンネ。
シュウは私の顔をじっと見つめてくると言った。
「……なんか、英二に似てるな」
「え、あたしが?どの辺り?」
「なんていうか…言動とか。それから…」
いや、なんでもない。
とシュウは口をつぐんだ。
…そこまで言ったら気になるじゃんか!
「何さ、どの辺りさ!?」
「だからなんでもないって」
「どうせ我儘だとか言いたいんだろ!うわーん!!」
私は走って教室から飛び出した。
だから教室でシュウが呟いてたセリフなんて知らない。
「…放っておくと心配なところが、なんだけどな」
その頃私は、6組へ英二に八つ当たりしに行っていたりした。
とばっちり食わせてごめんなさい。反省。
大石も胃が痛いわけだ。
2003/09/26