* 辛くて怖くて *












――平成××年9月4日 宵

置いた受話器を見つめるその眼と心と頭には空虚感。



離れていても 心は通じていると そう信じていたのに。



真っ白な脳内。

真っ黒な視界。

灰色の思想。


沢山涙を流した直後は、なんだか疲れてる。

泣くとすっきりすることもあるけど、

余りに度が過ぎると頭が重くなるようです。



「シュウ……」



無意識に口から出た言葉。

考えも無しに呼んだその名。


どうしよう。


なんか、怖いよ。



前は普通だったことが、そうじゃなくなって。

普通であったはずのことに、涙を流して。


元に戻れるの、私たち?

こんなに心配しているのは、私だけ?



シュウ。

助けてよ。

理由は分からないけど。


どうしよう。

なんか、辛いよ。



夜が来るのが怖い。


起きていると色々と考えてしまう。

寝ると悪夢を見てしまいそう。


それを恐れてしまっていることが辛い。



助けて。


大丈夫だよ、って。

貴方が微笑んでくれるだけで。


それだけで私は救われるのに。






















闇。病。已。ヤミ時代と架けてみた。


2003/09/20