* bilberry *












「桃ぉ」

「んー?」

「さっき海堂がお前のこと「愛してる」だって」



  間。



「ま、マジで…?」

「いや、嘘」



  間。



「何それお前…」

「はは、実はそれは海堂の言葉じゃなくて」

「?」





「俺の気持ち」











  長い間。








「お、お前なに突然…!」

「冗談だって。桃ちゃんてばウブーっ」

「………」



また固まってた。



反応が面白いから、からかったりふざけたりを繰り返す。

そう、反応が面白いから。

真実なんて全く含まれていない。


…っていうのも嘘だけど。



「でもな、さっき海堂が「桃城のヤツ、後で殺す…」って言ってたぞ」

「うぇっ!?なんでだよ!」

「知らね。本人に訊いてみれば?」

「うぉー!海堂ぉー!!!」


凄い勢いで走って消えた。

視界から居なくなってから、ペロっと舌を出して小さく呟いた。




「なんちゃって」




俺ってば、なかなかにして性格悪いじゃん。

今に始まったことじゃないけど。

俺の言葉信じてくれてる桃に対して、裏切りかな?




でもま、たまには良いだろ。


いつも協力してやってる分。




たまにはあんなことしたって、良いだろ?






はぐらかしたのは、シンジツを伝えることこそがウラギリに思えたから。






















リンモモってこんな感じ?
よくわかんない。まあこんなもんだろ。

題名は『bilberry』です。(最後に書くなよ)
日本語でいうと「コケモモ」です。
そんな訳で虚仮(コケ:漢字こう書くって知らなかった)にされる桃。笑。
コケモモの花言葉は『背信』。そんな訳で裏切りって言葉を使ってみた。
以上、補足でした。

なんで突然こんなの書こうと閃いたのかというとですね、
新聞の「花おりおり」というコーナーで、本日はコケモモが載ってたものだから。
(朝○新聞の方…確認してみよう!一面の左下だ)
何故か花言葉が載ってる英和辞典(ホントなんでだろ…)を頼って書いてみた。


2003/09/12