* THE BLIND GOD -part.2- *
、今日も元気に登校中。
一日のスタートは、爽やかにいかなきゃね!
学校の門をくぐった時から、
私は笑顔を保ち続けている。
それもこれも、全ては一人の人の為なんだ。
あの人に逢えると思うだけで、こんなにも幸せ。
階段を一段一段上って。
動いたからだけどは違う鼓動の高鳴りを感じて。
いよいよ3年生の階に着く。
教室を一つ飛ばして、二つ目。
そこの中には、必ず笑顔のあの人が。
大石君……。
好きになったのは、つい最近。
気付けばいつの間にか…だったけど。
同じ学級委員だった私達。
発言する横顔を見たり、テキパキと動く姿を見たり。
そんなことをしているうちに芽生えた恋だった。
「(ああ、今日もカッコいいなぁ)」
思いながら教室を通り過ぎた。
話すことなんか出来なくても、
一目見ただけで幸せ。
こんなの、昔の私からは想像できないわ…。
まあ、今日も一日元気に過ごせそうだな!
そう思って、私は六つ目に現れた自分の教室に歩み入った。
いつも通りの朝。
いつも通りクラスメイトと挨拶を交わして、
いつも通り親友のたちと談話をする。
何ら変わりはない、いつも通り。
単調で平凡だけど、幸せな日々。
『キーンコーンカーンコーン…』
「それじゃまたね」
「はいはい」
チャイムが鳴ると、皆条件反射のように
自分の席へと急いで行く。
私も同じくして。
今、私の隣の席にいるのは、英二だ。
先程挨拶を交わしたときからそうだが、
なんだか様子が可笑しい…。
しかも、なんかぐてーっとしてるし。
「英二、元気ないねぇ。今日はなんかおかしいぞぅ?」
「そうかにゃ?あはは」
英二は笑ってたけど、なんとなく空笑いみたいに見えた。
…なんだろ。
**
時は流れて授業中。
いつも通り、勉学に励…まない。
友達に手紙を書いてみたり、
机にイラストを描いてみたり、
ノートを取ってるふりして先生の似顔絵を…とか。
それがあまりにも似ていて、自分で含み笑いをしていると、
英二もそれを見て笑ってきた。
「あ、英二見たな?」
「ごめんごめん、でもソックリだにゃ!」
「あはは、やっぱり?」
小声での談笑。
結構、こういうのが楽しかったりする。
思えば、英二の第一印象は軽いヤツ、だったなぁ。
そうしたら、本当に軽いやつだった。(こら)
でも、軽いといってもいい加減って訳じゃなくて、
何事にも一生懸命だし、無邪気っていうかなんか面白いし。
動きとか、ノリとかが軽いんだよね。
そんな英二とだから、
こんなに仲良くなれたのかな〜。
とか、そんなことを考えていると英二から手紙が回ってきた。
どうやらノートの端らしい紙を広げると
『部活が終わったら教室に来て』とだけ書いてあった。
くりんとした目でこっちを見てきている英二。
私は、そっちに向かってOKサインをだした。
なんなんでしょうね、改まっちゃって。
Next criminal
→Syuichiro Oishi
2003/04/17