* ソファ *
特に会話はなし。
シーンとした部屋に二人きり。
一つのソファに座って肩を並べる。
たったそれだけ。
だけど、これが一番落ち着く時間なんだ。
何も喋らないで。
沈黙を楽しんで。
お互いの存在だけを確かめて。
たったそれだけ。
それだけだから、好きなのかもしれない。
ソファの右と左という距離。
ゆったりとした二人掛けのソファ。
もっと近くに居たくて、コテンと頭を倒した。
「…?」
「ね、こうしててもいいでしょ?」
「……好きにしろ」
貴方の肩に頭を凭れて。
静かな時を楽しんだ。
沈黙も時により楽しみ。
2003/06/15