* 毒薬も正しく使えば鎮痛剤 *












今日は、久しぶりのデートの日。のはずやった。
部活やらなんやらで忙しい蔵ノ介が
ようやっと空けられた貴重な一日やったのに。

どうして二日目やねん…。

「(恨むで…ほんま無理すぎ…)」

お腹痛い。
頭も痛い。
気持ち悪い。
体を起こせば立ちくらみ。

今日はデートはさすがに無理。

なんで今日やねん…。


遠くでピンポンが鳴る音がする。
誰が来たんやろー配達でも来たんかなー
なんて他人事に思って、
お腹も痛いし寝よか…でも痛くて寝られへんな…
昨晩も痛かったから寝不足やのに…

とかなんやかんや考えてたら。

『コンコン』

ノック?

、開けるで」

え。
……え?

「蔵ノ介!?」
「なんや、思ったより元気そうやんか」

ほっとした顔で蔵ノ介は笑った。
いやいやいや、ビックリしすぎて痛いのも吹き飛んだわ!

のお母さん、綺麗やな」
「会ったんか!?」
「会うに決まってるやろ。勝手に上がってくるわけないやん」
「なんて言ったんや」
さんのクラスメイトですって通してもらったで。嘘やないやろ」
「嘘やない、けど…」

前に家が私以外留守のときに来てもらったことはあったけど、
家族が居るときに来るのは初やった。

「なんで来たんや…」
「ん、来てほしくなかったん?」
「や、そうやなくて」

怒ってるわけやない。
寧ろ嬉しくて。
嬉しすぎて。

「ごめんな、蔵ノ介…」

嬉しくて嬉しくて、申し訳ない。
本当は今日は、二人で出かけられるはずやったのに。

「なんでが謝るや」

そう言って、頭を撫でてくれる。
体がしんどくて、気持ちも弱っとるせいか
それだけで涙が出そうになった。

は何も悪ないで。
 俺は少しでもが元気なっててくれるんが一番や」
「…ありがとう」

ほら休んどき、
と言うので半分起こしていた体をまた布団に潜らせた。
せっかくだから起きていたいけど
トントンと布団を叩くリズムが心地好くって
今なら寝られる気がしてそっと瞼を下ろした。
























白石も初めて書いたよ。
のすけ呼び可愛いと思うけど元カレ思い出すので
私は基本控えようと思ってます(←)

関西弁わかりません許してください。
(東京生まれ東京育ち、両親は東京と横浜出身)

なんか物騒なタイトルになったな?(笑)(白石といったら毒かなと…)


2021/04/16