* 癒やしより笑いのスピードスター *












「あーーーしんどー…」

放課後、幼馴染み兼恋人である謙也の家に遊びに来ている。
飲み物を超スピードでついできてくれた謙也は
コップをカンカンと机に置くとさっと私の隣に着席した。

「どないしたん、らしくないやん」
「今日は授業で当てられまくって、委員会も長引いて、
 遅れて参加した部活でもごっつしごかれたんや」

疲れすぎて、楽しく話をする元気もない。
体育座りをしたまま膝に顔を埋めた。

「しんどいのは、体力的なもんか?それとも精神的に?」
「……どっちやろ」

出来事を振り返ると精神的なものな気はする。
やけどそのせいで体もなんとなくしんどいっちゅーか。
…考えるだけで大儀や。

「わからん」
「すっきりしたいときは大声出すのがええで!
 うち防音強めやからご近所さんにもそうそう迷惑は掛からんと思うし!
 ほら、一緒に叫ぼか?何叫ぶ?」

何の曇りもない笑顔で謙也はそう聞いてくる。

叫んでストレス発散したいーいうよりは
もっと優しさとか、労りとか、癒やしとか、
そんな一言を待ってるんやけど…。

………謙也にそないなこと期待する時点で間違っとるか。

「もうええ」
「ええんか?」
「ほんまに、謙也と居ると元気出るわ」
「せやろ!?」

皮肉ったつもりやったのに、
謙也はあまりに嬉しそうに笑うから
「せやね」と、私も笑顔を返した。
























ガチャ祈願。
謙也好きなんだけど書くのは初めてだわ。
私もせっかちだから意外と気は合うのではと勝手に思っている。

関西弁は変かもしれないんですけど許してくだしあ。


2021/04/16