* Shine! So that i can heaR you only + *












「早く会いたいよー!!!」
「そうは言うけど仕方がないだろ」

今日も私は電話で文句を言う。
電波越しに呆れた声が返ってくる。

交際3年目。
遠距離恋愛歴は数えてかれこれ420日を過ぎた。


完全週休二日制が羨ましい。
こちとら休みは平日がちで連続2日は滅多にないし、
秀一郎こそ休みは不定期、当直もあれば急な徹夜もある。
二人の都合が合うことなんて滅多になかった。

連休だったら会えるはず、と思うのに意外とスケジュールを合わせるのが大変で
私はその度にギャーギャー文句を言ってはなんとか会うにこぎつけてた。
逆に、こんなド平日のお休みを1日もらっても…みたいなときに恐る恐る連絡すると
意外とすんなり会えることになって大歓喜したりね。

そう、これまではなんやかや言いながらそれなりの頻度で会えてた。
なのに。

「このままだと年末まで会えないとかマジ?」
「年末には確実に会えると考えればいいじゃないか」
「そうだけど…」

そう、年末は休みが取れるから私は実家に帰ると決めている。
そうしたら会うのは簡単だ。
準備はもうできている。

でも違う。私が求めているのは。

「だってそれはさ、私がそっちに行くんじゃん。秀一郎が来てくれるんじゃないじゃん…」
「何が違うんだ?」
「全然違うよ!」

そうか?という風に首をかしげる姿が想像できる。
確かに、会えることに変わりはない。
秀一郎にとってはそうかもしれない。

「えっと……交通費折半するか?」
「お金の問題ジャナイヨー!!」

秀一郎のアホ!

それこそ、お金を積めば確実に今すぐ来てくれるっていうなら積むよ。
だけどそう簡単ではないんでしょ?


その瞬間のためならってお仕事も頑張って。
ずーっと待って。たくさん耐えて。
ついにその日を迎えて。

新幹線の改札、流れてくる人の群れの中からその姿を見つけた瞬間、
世界はキラキラ光り出して、
久しぶりに直接聞く声に周りの音はかき消されるみたいで。

あの瞬間の、
今までの嫌なこととか辛かったこととか
ぜーーーんぶ吹き飛んで
頭の中のお空に虹がかかったかのように
幸せで晴れやかで有頂天になれちゃうあの感じ!

それは、確実に先に待たれてるってわかってる待ち合わせでは感じられないんだよ。
わかってよ、秀一郎…。

「秀一郎……サプライズで朝ドア開けたら家の前にいるとかやっていいからね」
「はは、サプライズな」

冗談で言ってるけど、本当にそんな思いが消せない。
可能性なんてほとんど無いに近いのに、
ゼロじゃないのもまた真実だから、
私はどうしても諦めることができない。

「はーあ、早く会いたいな…」
「俺もだよ」
「じゃあ今すぐ来てよ」
「うーん、それは難しいな」
「……ばかー」

こんなやり取りを毎日、あと何回繰り返せば、本物のあなたに会えるのだろう。

年末になれば確実に会える。
それには確かに感謝しないといけないけど。


ある朝ドアを開いたら、目の前がキラキラ光ってあなたの声以外の音が聞こえなくなる。
約束のその日の朝までに、そんな瞬間が訪れることを願い続けずにはいられない。
だって、可能性はゼロじゃないんだから。
そして毎朝ドアを開ける度に落胆するんだろうっていうことも、
心のどこかではわかっちゃいるけれど。

――早く来てほしくて、まだまだ迎えたくない、今年の最終日まであと45日。
























訳:テニラビで今のところ420連費やしたけど大石はまだ来ないので
これからガチャ最終日(年末)まで毎日無料単発回し続けて
それでも出なかったら天井に感謝しつつクリスタルで交換する所存だけど、
交換でカード得るだけでは確定演出見られないし、
引いたときの瞬間の脳内麻薬ブッシャーには全く値しないから、
大石頼む、単発でなんとか舞い降りてくれ!!!(切実)
(※ついに出なかったのでクリスタルで交換しました 2020/12/25記)

タイトル意訳『煌めいて!あなたの声しか聞こえなくなるまで』。
SSR+を隠しました(※隠せてない)


2020/11/16