* My boyfriend is such a boob man! *












私の彼氏は

おっぱい星人だ。



「秀一郎、まだ…?」

「ん、あと少し」



谷間に顔を埋めていること、かれこれ20分ほど。
その間も乳房を揉んだり両側から寄せたり、
たまに申し訳程度に乳首を指で転がしたり。


「何よりも気持ちいいよ、のおっぱい。最高だ」

「それは嬉しいけど…」


私たちのセックスは、いつもこの前戯から始まる。
もはや前戯ではなく、セックス前の儀式のようなものかもしれない。
なんならこれが本番で、セックスがおまけなのではないかとすら思える。

秀一郎は気持ちいいのかもしれないけど、私は複雑な気持ち。


おっぱいって、実はそれほど感じない。
先端ならある程度感じたりもするけど、
全体を揉まれてもなんともなんとも。

そろそろ、えっち、したいのに。

たまに与えられる乳首への刺激程度じゃ物足りなくって、
内股にした脚同士をすり合わせる。
ここに、早く、あなたを咥え込みたい。


秀一郎が飽きるのが先か、
私が我慢できなくなるのが先か。
1:9くらいで後者の気がする。


「秀……」

「…わかってるよ。おまたせ」


足で秀一郎の中心部を擦り上げるようにすると、
名残惜しそうにだけどようやく顔を離した。

でも手は離れず、さっきより強く胸全体を揉みしだくと
指先で高速に乳首を弾く動作をする。
そして、片方の乳首に吸い付く。
コロコロと舌の上で転がされる。

さっきより刺激が強くて気持ちいい、けど、
下半身は尚更もどかしい。
私は無意識に内腿に力を入れて抜いてを繰り返していた。


「こっちも欲しいの?」

「あ…」


腿をふわっと撫でられ、力が抜ける。

欲しい。
秀のが欲しい。
ガンガンに奥まで突いて揺さぶって欲しい。


「欲しい…」

「じゃあ、見てみようか」


下着ごとズボンをするんと脱がされる。
見なくてもわかる。
私のソコは、ぐちゃぐちゃだ。


今度は刺激の欲しさではなく、
恥ずかしさゆえに足をぴったりと閉じた。
でも簡単に両手でこじ開けられる。
視線が集中するのがわかる。


「ぐしょぐしょだね」

「言わないで…」

「どうしてさ、いいじゃないか」


そう言うと、さっき乳首にそうしていたみたいに
クリの先端を舐めたり周囲をなぞるように舌を這わせたりした。

きもち、いい…!

焦らされたせいもあって、
少しの刺激で深く感じてしまう。


「どんどん溢れてくるよ」


それだけ言うと、
ジュルルルル!と大きく音を立てて中心に吸い付いた。


「あああっ!」

、かわいいよ」

「だめ……舌、やらし……ああっ!」


私の大事な部分の入り口に舌の先端が差し込まれたのを感じた。
そのままクイクイと舌先を捩らせて快感を与えてくる。


ここ気持ちいいの?」

「きもちっ……ァ…っ!」

「つゆがどんどん溢れて止まらないよ」


舌先で攻められて、それが止まったと思うと言葉でも攻められて。
どこもかしこもわからないくらい感じてしまう。

じゅるりと大きな音を立てた秀一郎は口をそこから離して、
私の両足を大きく開かせた。

目を開くと、親指で口元を拭うところだった。


「エッチな子だ」


言いながら、赤黒く濡れた肉棒を取り出した。
背筋がズクンと震えた。



枕元に腕を伸ばしてゴムを装着し始めた。
手持ち無沙汰になって腕を擦ると、
その腕が伸びて来て胸をつんつん突かれた。

もう。
ホントに好きだなぁ…。

装着し終えると、上半身で覆い被さってきて、
お互いの中心部が触れ合った。


「いくよ」


こくんと頷いた途端、一気に奥まで貫かれた。


「あああああ!」

「締まり、すごいね…、可愛いよ」


言われながら、奥までずんずん突かれる。
全身が揺さぶられる。


「秀、は、激し……ヒャッ!」

「ん、大丈夫?」

「だい、じょう、ぶ……ンンッ」


気を抜けば、勢いよく奥まで押し当てられる。
もう、これ以上奥なんてないんじゃないかってくらいに。
その度に快感がどんどん蓄積していく。


「後ろ向いて」


耳元で囁かれ、体勢を変える。
角度を変えて貫かれて、快感に背中が反る。


「あ、アアッ!」

…いいよ、すごく」


腕を掴まれていたのが離されて、上半身が崩れ落ちる。
覆いかぶさるように密着されて、背中が温かい。
胸が揉まれる。乳首がつねられる。
その間にも下半身が突かれる突かれる突かれる。


「秀、イク!イっちゃう!!」

、俺も……ッ!」


体中を快感が突き抜けて、私の意識は宙を飛んだ。





  **





心ここに非ず状態だったことにしばらくしてから気付いた。
ようやくおぼろげに意識を手に入れた今も、
絶頂の波がなかなか引かなくて体がふわふわする。

体が鈍い。
指一本動かしたくない。
瞼ですら重い。
布団が雲みたいにふわふわだ。
浮いてるみたい。

スー…と大きく息を吸い込んで、
フー…と全部吐ききる。
その呼吸に気付いたのか、
「起きた?大丈夫?」と秀に問いかけられた。


「秀、いたんだ…」

「なんだその言い方は」


失礼だぞ、といって笑った。
もちろん本気で怒っていないことは私もわかってる。
ぽやぽやする意識でその姿を目で捉えて、
その腕が私の体に伸びていて、
胸を揉まれていることに気付いた。
またか……まあ、いつもだね…。


「そんなに楽しい?」

「え?」

「おっぱい揉むの…」

「楽しいし気持ちいいよ」


そう言うと、ちゅっと頬にキスを落としてきた。



の体は、全身気持ちいいよ」



そんなうまいこと言うけど、
また私たちは、
私が秀に胸を揉まれる流れから始まって体を重ねて
こうやって胸を揉まれながら終わっていくのだ…。

不満というほどではないけど、
世間では真面目な彼氏で通っているこの人が
二人きりだとこんなだってこと、
とても人には言えない私だけの秘密だ。


「私も、秀の手も体もスキ」


あれ、それって顔は?
性格は?

脳内でセルフツッコミしながらも、
秀は「それは良かった」とか言いながらおっぱい揉み続けてるし
もう疲れちゃったし
気にしてないならそれでいいやぁって目を閉じた。


明日からも、きっとこんな繰り返し。
























大石がおっぱい星人だったら面白いなと思ってw
(仮タイトルも『おっぱい星人』だったw)
ちなみに、主人公視点なのでそういう描写はないですけど、
正常位の間はずっとおっぱい揺れるの見てます(←)

基本秀一郎だけど甘えてるとき秀になったりする。
そういうのいいよね。誤植じゃないです。


2019/05/20-2020/06/13