* 君からの通知を待っている *
パチン
とケータイを閉じた。
「〜〜〜〜〜!!!」
枕を顔に埋めて、脚をジタバタ。
送っちゃった送っちゃった!
大石くんにメール、送っちゃった!
この前、クラス行事関連で連絡を取る可能性があるから、
ということでメアドを交換したのだ。
でも結局その行事ではメールをやりとりするタイミングはなくて、
今日こそは送る、今日こそは送ると毎日考え続けて
良いきっかけがつかめないまま今日に至る。
でも!今日こそは絶対送る!という強い決心の元、
本当はわかってるのに、明日の小テストの範囲を聞いてみたのだ。
「大石くんならわかると思って」なんて文を添えて
他の友達には聞いてみたけどダメでした風を装って。
はぁ〜…。
返事、来るかな。
もしかして、まじめに聞いてないダメな子とか思われちゃったかな!?
うぅー…。
『ピロリロリン♪』ブブブ
「!!!」
メール来た!
焦って体を起こして、
震えて音を鳴らしてピカピカ光るケータイを取り上げた。
急いで本体を開いて、
カコカコと、
新着メールを開く。
と……。
「…メルマガかー」
思わずひとり言が口から漏れた。
こういうときに限って来るんだから。
嫌になるね。
…違うか。
普段だったらこんなメルマガ届いた瞬間になんか気づかないのに
いつ返事が来るかなって待ってるから過敏になっちゃってるのか。
はぁ〜〜〜…。
ケータイを閉じてまたほっぽりだして、
ぽすんと仰向けになる。
天井を見ながらも、意識はケータイに行ってて…。
……ダメだ。
気になってモヤモヤうずうずしてしまう。
うん、一旦忘れるよう。
そんなすぐに返事が来るとも限らないし。
大石くんも忙しいもんね。
それこそ小テストのためにお勉強してるかもしれないし。
私も勉強しようかな…。
そう思って再び体を起こした、瞬間。
『ピロリロリン♪』
「!!!!!」
今度、こそ。
今度こそ、大石くんなの……っ!?
震える手でケータイそして新着メールを開く。
そこに表示されていたのは!!!
……親友の名前だった。
はぁ…。
「もーしーもーしー…」
『もしもし?なに!?メールにいきなり電話で返してきておいてそのテンション!』
「ちょっと落ち着かないから話させてー…」
『は?』
事情を話して自分を落ち着かすため、
それから少しでも時間を稼ぐために、
暫く話し相手になってもらうことにした。
通話をしている間はメール受信の音は鳴らないから
そわそわしなくて済むっていう作戦で、
でもその割には話している間もずっと
「この電話を切ったらメールは届いているのだろうか」って頭の中は一杯だったけど。
『あ、忘れる前にメールの要件だけ答えてよ!明日の小テストの範囲!』
「…はいはい」
大石くんともこれくらい気軽にやりとりできる関係だったらいいのになぁ、
なんて考えながら、落ち着かない時間稼ぎは続いた。
バズった影響であまりについったの通知が止まらないので
大石ツイ(など)への通知じゃないんかーい!となって書いた作品。
こういうこと実際に昔あって、感情が懐かしくなったのでw
2020/05/16