* What do you mean by this is the last? *












もうすぐ卒業式。

最後の授業も終わった。

あとは、時が流れるのを待つだけなんだなぁ…。


「最後だな」

「そうだね」


こうやって、大石くんと机を合わせて黒板の方向を見るっていうことも、最後なんだな。

なんだか、今更身に沁みる。



誰より早く教室に来て予習をする姿を眺めたり、
他のクラスメイトが早弁している中に次の授業の予習する姿を見つめたり、
眠いはずの午後一の国語の授業を楽しそうに頷いている姿を観察したり、
授業が終わったあとの帰りの会をしゃんとした背筋で仕切る姿を
遠くからぼーーーっと見ているような…そんな時間が過ぎていく。

最後、なんだな。


「最後だね」

「そうだな」


さっきと全く同じ会話を、立場が入れ替わったような形で繰り返す。
だけど果たして、大石くんは今の私と、さっきの私と同じ気持ちでいるのだろうか。


ははっ、

と大石くんが笑う頃には私の意識は
隣の席で既に寝ているクラスメイトとか
遠くの方で手紙を投げようとしている友達とか
あさっての方向に向いていて、
笑い声で戻された私は改めて大石くんに着目した。


「どうしたの?」

「いや」


いや、と否定しながらも話題を逸らす気配を大石くんはなくて、
なんだろう、と思い返す頃には次の話題に移っていた。



「俺と同じ気持ちでいる人が一人じゃないんだなと思ったら、ちょっとだけ嬉しくなったんだよ」



はい?

意味はわからなかったけど、大石くんは嬉しそうで。
私は嬉しくて。
だけど卒業は淋しくて。

離れるって、こういうことなんだな、
でも、悪いことではないんだな。

そう思った。勝手に。
























フォロイもフォロワも愛す。
不二誕にこんなん書いてる自分も愛す。

↑ここまで当日の酔っ払い
↓ここから翌日の素面

本日は大石夢女のフォロイフォロワさんたちと
とても素敵な時間を過ごさせて頂いて
あらためて大石は素晴らしいキャラだと思えたので
この作品を世に残します。

(ファイル名『不二誕生日2020.txt』で保存されてたの面白すぎる)


2020/02/29(2020/03/01)