* かくれんぼ☆パラダイス *

〜Time for Hind-and-seek Party and Love Wind Festival!〜













「おめでとうございます、本日で1000回目のデートです!」  1000作目です!



ぱちぱち、と手を叩く。
秀は「憶えてたんだ」と言って柔らかく笑った。

いやいや、10回前くらいの段階で予告したのは私の方だから、と突っ込んでやった。  気付いたときは残り10作でした。



「1000回って、すごいな」

「うん、すごい」

「回数ももちろんすごいし、それだけの時間を費やしてきたことがすごいな、って」  ←我ながらほんこれ



なるほど、時間ね。

デートってどうだろ、一回平均数時間くらいかな。  たぶん1作平均そんなもん。
ご飯だけみたいな比較的短時間の日もあれば、
丸一日一緒に居たこともあったし、
荷物届けるだけとか極端に短いこともあれば、
泊まりがけとかで何日も続けて一緒に居ることもあった。  5分程度で書き上げるものもあれば、何日とか、なんなら何年がかりのものもあったねw
それに、一日の間に会って離れてで複数回会った日だってあった。  一番多いときは1日で17作書いたっけねwww

どれくらいの時間を一緒に過ごして来ただろう。
私の人生のうちの、どれくらいの時間をアナタと。


「最初にあったときは、中学の先輩後輩って関係だったもんね」  テニプリに出会って1作目を書いたときは、中2でした(遠い目)

「懐かしいな」


いつの間に中学、高校、大学も卒業して、社会人になっても数年が経った。
初めて会ったときは「大石先輩」って呼んでたんだ。
本当に懐かしすぎて、笑っちゃうよ。  笑っちゃうよw



「毎日会ってた時期もあったし」  会ってた=書いてた

「あったね」


「たまにしか会わない時期もあったし」  会わない=書かない

「あった」


「たまにしか、会えない時期もあった」  会えない=書け(ry

「…そうだね」



その少しの間は、きっと思い返していたから。
楽しいだけじゃない、辛かった日々のこと。


「ありがとう。時が経っても環境が変わっても、
 こんなに長い時間を俺と一緒に過ごしてくれて」

「こちらこそありがとう」


今さらこんなこと言い合うなんてくすぐったいなとも思うけど、
改めてお互いの気持ちを確認できて良かったなとも思ってる。

そんなことを考えていたら、秀は軽く咳払いをして。


「それでさ、やっぱり…こういうタイミングって節目だなと思って」

「うん、私もそう思う」

「そこで、ちょっとしたものを準備してみました」



え、何?と問うと、

秀はらしくもなく高く掲げた指をパチンと鳴らした。


陽気な音楽が流れ出すと同時、人の波が押し寄せてきた。  ここでParty Time! 1・2・3・4!





  * *





「何この音楽?!」

「やっほー」

「あっ、まで!」

「ま、何も考えずに楽しんでよ」


オーディオを掲げた彼らは楽しそうに笑った。  まずは夢小説を書く上で絶対に譲れない主人公たち!w



秀が指を鳴らした瞬間、何かが始まったのはわかる。
でも、何が始まったのかはわからない。

元気な声が聞こえてきて振り返った。


「まずは俺たちでリズムを上げるぜ!」  これを書き始めたときに、大石以外の最新は神尾でした!

「テンション高すぎるんだよなー…」


「アキラ!深司!てか峰中のみんな?!なんでなんで」


一気に飛び出してきた軍団。
ひょんな縁から中高生の頃に頻繁に遊んだ仲間たちだ。


「久しぶり。元気にしてた?」

「森くん!久しぶりに会いたいと思ってたんだよ〜」  久しぶりに森くんもの書きたいとマジで思っている!

「俺らは?」

「俺も」

「石田に内村!もちろんだよ!」

「久しぶりだな、

「橘さんまで〜〜」


次々と現れる懐かしい面々。
男の人たちだらけのその集団から、
ひょこっと女性が姿を現した。


「最近会ってなかったね、。元気してた?」

「杏子〜!」

「懐かしいわねその呼び方」  杏子と書いてアンコは一回神尾夢で使った呼び方w結構お気に入りw


一瞬誰かと見まがうくらい、髪を伸ばしてより女らしくなった杏。
その後アキラと付き合ったんだっけ?今はどうなんだろ。
長年会ってなかったから聞きたいことがたっくさんあるよ。


「俺は、ゆうほど懐かしくねぇな」  桜井君は神尾と同じく定期的に書いてまいりましたwマイナーだけど推し!

「そだね、幼馴染よ。っていうかなんの騒ぎなのコレ?」  青学以外で多い25作!その多くが幼馴染設定の夢ッテユー


雅也の肩に手を掛けて問いかけると、
答えることなく手を振って去って行った。
何何何。突然過ぎて意味がわからない。

とても楽しい。それだけはわかる。


不動峰のみんながその場から捌けると、
また別のメンバーが姿が現した。
あー聖ルドルフ!


「あっ、さん!」

「おーホントだ」

「金田に、不二裕太じゃん!」

「フルネームで呼ぶな」

「だって不二先輩と先に知り合っちゃったんだもん」

「弟くんにそれはタブーだ〜ね〜」

「クスクス。弟くんも大概だと思うけど」

「わー木更津先輩に柳澤先輩だ〜ね〜!面白いや」

「真似するのやめるだ〜ね!」

「クスクスクス」


「んふっ。僕も忘れないでくださいよ」

「………誰?」  観月さんが出ている作品で一番気に入ってるのは『イージーオアディフィカルト』ですw

「なっ!?」

「冗談ですよー観月さん!」

「まったく…」



姿を見せては一言告げて去って行く人の波。
みんな、テニス部絡みの人たちで、
私も一度は会ったことのある顔ばかりだ。  本作は、一度はメインとして書いたことのあるキャラたちを全登場させてます。


秀は、いい仲間を持ったね。


なんてしみじみ考えていると、
途端に派手な雰囲気で現れる人々。
華があるこちら、氷帝学園の人たちだ。


「俺のことを忘れたとは言わせないぜ、アーン?なあ樺地」

「ウス」

「跡部様とカバディ!ご無沙汰してます〜もちろん覚えてますよ!
 わーこの組み合わせ変わらないな〜懐かしい!」


さん久しぶり。懐かしいですね、宍戸さん!」

「おーそうだな長太郎!」

「こっちも安定感あるな…」


「zzzzzz」

「こらジロー、起きろ!」

「あかんて岳人。そうなったらもうジローは起きへんやろ」

「でも、起こさないと後でうるさいんですよね」

「あはは。つねってもダメかな?ジロちゃん起きてくださーい」


わちゃわちゃが止まらない。
なんだこの楽しい空間は。



。会うのは十数年ぶりか」

「先生まで来てくれたんですか!」


あの頃中学生だった私もすっかり社会人。
それなら榊先生今何歳…(笑)?、なんちゃってね。  半角カッコの中、笑の代わりに入るべき数字はなんでしょう、ってねw

でも本当に一体なんなの今日は。先生までも出てくるなんて。


考える暇もなく飛び出してくる次のメンバー。



「だだだだーん!先輩!お久しぶりです!」

「うんうん、ちゃんはあーいかわらず可愛いなぁ。ねえ亜久津くん?」

「ケッ」

「あはは。ケッとか言ってるけどわざわざ来てくれてありがとうございます」


壇くんにラッキー千石さんに亜久津先輩。
これまた懐かしい3人だ!
でも他の学校と比べると少し人数が寂しいかな?


「山吹中からはこれだけかな?」

「あれ、もしかして…やっぱり俺ら気付かれてない?」

「そのようだな」

「あー南さん!東方さん!すみませーん!」


きょろきょろと見回していたらまさかの目の前に二人組が!
無視したいんじゃなくて!気付かなかっただけで!
あれ、全然フォローになってないかな…?


「はー懐かしいメンバーにたくさん会えて嬉しい。でも一体なんで…?」


笑いすぎて出てきた涙を指で拭いながら横を見たけど、
さっきまでそこに居たはずの秀がそこに居ない。アレ?


「どうかしたかい?」

「あっ幸村さん」

「油断してると、赤く染めるぜぃ!」

「まだそんな厨二みたいなこと言ってんの赤也」

「そう言ってくれるな。こう見えて会わない間に多少は成長しているんだ」

「多少はヒドイっスよ柳先輩!」


アハハと一緒に笑う。
他にも、面識のないメンバーも何人か来てくれている。  真田とかブン太とか仁王に柳生とか書いたことないけど今後描きたいんだよな!
秀は知り合いなんだろな。


すごいね、こんなにたくさん集まってくれるなんて。


社会人になってからくらいかな、みんなとは全然会わなくなっていった。  社会人になってから大石率が異常になってしまったww

でも久しぶりに会ってもみんな大好きな人たちばかりだ。  最近は、また他のキャラたちもたくさん書きたいなぁと思っている!
思い起こせば色々と思い出のある人たちばかりだ。



誰かを見て「懐かしい」と感じるのは、
一時期深く接している時間があって、
その後長く接しない時間があったからで。

ありがたいことで、淋しいことだ。

でも淋しくないよね、これからも会えるなら。



感慨に浸っていると、特に関わりの深かったみんなが。
懐かしの母校の顔ぶれ。


「大石とが卒業10年後も付き合っている確率は…17%だった。
 当時のデータの上を行ったな」  大稲的には17は大事な数字なので…笑

「ちょっと乾先輩、そんなデータ取ってたんですか!!」


丸秘と書かれたノートを覗き込みながら眼鏡を光らす乾先輩。
当時は他にどんなデータがとられてたんだろう…。


「中高生の頃の大石とのラブラブっぷりは目に余るものがあった。
 このままではデートを1000回重ねる程度すぐに達成しそう…に見えた。
 しかし実際はその後遠距離恋愛などを挟みまさかこんなにも年月が…」

「ちょ、ちょっと怖いんでそれくらいにしてもらえますか…」


そうか、と乾先輩がノートを閉じると、
その陰から河村先輩が一歩前に出てきた。


「それにしても、1000回は本当にすごいよ!おめでとう!」

「ありがとうございます〜またお寿司食べに行くんで握ってくださーい!」


河村先輩マジで癒し系だなー、と思ってたら今度は堅物部長。


「大石、。油断せずに行こう」

「ぶっ!他に言うことないんですか!」

「……グラウンド走らされたいのか」

「わーやだやだ!」


見事にたしなめられている私を見て、横で後輩が鼻で笑った。


「まだまだだね」

「先輩に向かってそれ?相変わらず生意気だなぁ」

「リョーマくんが生意気言ってごめんなさい…」

「わあ桜乃ちゃん綺麗になったねぇ!」


あの頃はなんかとろこくて気に食わない、とか思ってたけど
ライバル心だったのかなあ同族嫌悪ってやつかなあ、
私も尖ってたね!
今見ると可愛くて可愛くて仕方がないよ。  これ本音なw


「お前が謝る必要ないだろ!」

「堀尾の言う通りだわ」

「堀尾の言う通りだな」


そして、堀尾に続いて現れる吉村双子!
どっちが優でどっちが駿だ!
正直顔も声も区別がついていないよ!  趣味に走って書いてみたことあるけど公式の顔とか声とかわからんww
時が流れてしまったら尚更わからない!



「それにしても老けたな、

「それな」

「こらー!!!」


出たー林に池田!
林が悪さ思いついて池田が便乗する流れはまったく変わってない!
ヒドイよ!特に林だよ林!リンって呼ぶぞ!!!
そんなこいつも今や一児の父だっけねぇ…。  林は中学の頃から彼女いるし、早めに結婚する説推しw


「失礼すぎるでしょアンタら!
 カチロを見習いなさいよマジ天使ってか妖精。
 …そういえばあれ、妖精さんは?今日はいない??」

「あ、ここです。お久しぶりです」

「!?!?めっちゃ成長したね!!
 荒井先輩の身長抜いちゃった!?」

「オラだれが先輩だ」


振り向いたら、我らが荒井!
同学年でもついつい荒井先輩と呼んでしまう荒井!


「いやついカチロ視点の呼び方をしてしまい…」

「何言ってんだお前」

「これからも仲良くしなね、二人」

「いやだから何言ってんだお前!」

「そ、そうですよ!」


いやー焦ってるのがウブで可愛い、
とかいう弄りはかわいそうだからこれくらいにしておこうか。  やっぱり二人は少女漫画な感じでセットで出そうかなってw


「フン。やかましいやつらだ。素直に同期と先輩を祝えねえのか」

「はーん、お前が素直さに関して人に指摘するとはねぇ」

「アン!?」

「おっ、図星で怒っちゃったかぁ?マームーシッ」

「フシューーー!!!」


そしてこっちもまた、相変わらずだなぁ。
喧嘩するほど仲が良いとはよく言ったもので。  喧嘩するほど片想いw
彼らのためにあるような言葉だなあと思ったこともある。


「君らが相変わらず仲良さそうに喧嘩してて良かったわ」

「「どこが仲良いって?!」」

「アッハハそういうとこ」


そう言うと、顔を見合わせて、フンッて逸らした。
でも直後に桃ちゃんは笑みを零して、
海堂も背中越しに桃ちゃんの様子を気にしてる。

素直じゃないよなぁ。そんな二人が好きだけどね。



「まったく、彼らは相変わらずなんだから。僕からは素直にお祝いさせてね」

「不二先輩!」

「確か、僕との出会いがきっかけで大石と付き合うに発展したんだよね。
 惜しいことしたなぁ、なんて言ったら大石に怒られちゃうかな」


それは十数年前の記憶。

貴方に偶然ぶつからなかったら、  貴方のポスターを偶然見かけなかったら、
貴方が目を見張るほどの美男子でなかったら、  貴方が目を見張るほどの生足の持ち主でなかったら(←←←)、
私はきっとテニスコートに向かうことはなくて、  私はきっとテニプリを読もうと思うことはなくて、
秀に出会うこともなかった。  こんな大石狂になることもなかったでしょう。


「ありがとうございます。今の私があるのは不二先輩のお陰です」  本当にこれなんです。


今見てもやっぱりカッコイイなぁ、
なんて考えてるって知ったら秀に怒られちゃうかな、なーんてね。


そんなことを考えていたら、人混みかき分け飛び出してきた赤髪の頭。



、ほんっとにおめでと!」

「英二!」



秀の次に一番多く一緒に居た英二。  大石の次に一番多く作品を書いた英二。
私がそばに居られないときいつも秀を支えてくれた英二。  大石夢の次に一番作品数の多い大菊。

そういえば先輩後輩って関係で出会ったんだっけ、
ってことも今ではすっかり忘れちゃってて
それくらい人懐こくて、喋りやすい友達。
そういえば、英二が私と秀の仲を取り持ってくれたんだよね。

ここ暫く、会うことも減ってたな。  これ書き始めたら、英二書きたくなってめっちゃんこ久しぶりに英二夢をBD書いたんだよねw


「ありがとう、英二。また飲みにいったりしよ」

「もち!」

「変わらず秀とはよく会ってるの?」

「んーまあたまにね」

「いいなー今度私も誘ってよ」


軽いノリでそう言うと、英二が返事するより先
横や後ろやそのまた後ろから手が伸びてくる。


「それなら俺も」  これは不二ねw私の中で不二は年取ると俺になる設定。

「俺も俺も!」  単品も結構書いてきてる桃ちゃん!

「俺らも行くぜ!」  アキラを筆頭に峰っ子たち!


見渡してみれば、いつの間にぐるりと一周囲まれていた。


こんなにたくさんの人たちと出会ってきたんだ。
支えてもらってきたんだ。


そして、秀はどこに…?


疑問に思った瞬間、
ぱかっと人の壁が割れて
いつの間にか秀はタキシード姿に着替えていて、
その横で妹の美登里ちゃんが、秀に小箱を手渡した。  妹の名前は固定で美登里ちゃん。


こちらに歩み寄ってくる秀は、
跪くと小箱を開けた。


きらりと光る指輪が見えた。



、俺のことを好きでいてくれてありがとう。
 これからも一生、そばにいてください」



何よりも聞きたかったその言葉。
幸せで、幸せ過ぎて、本当に現実かわからなくなるくらい。



一生、なんて、保証できないよ。

とか真面目に考えすぎ?  ここから先は、私がテニプリとか大石とか小説書くことに対して。



人生何があるかわからない。
これからもずっと好きかもしれないし、
あるときを境にどうでも良くなるかもしれないし、
忘れてることも忘れちゃうくらいになることも、
もしかしたらあるかもしれない。

だけど私はアナタが好き。
いつまでとか、一生とか、そんなことは保証は出来ないけど、
まだまだずっと一緒に居たい。


それを重ね続けていたら“一生”になるのかな。




私達を囲ってみんなが笑ってる。

目の前できらきら光る輪っかが、私たちを祝福している。


絶対に変わらないアナタへ、
変わりゆく私から言える精一杯。




「いつまでとか、わからないけど、ずっとずっと一緒に居てください」




スカートの裾をつまんで、お姫様みたいにカーテシー。
私たちは、大きな歓声と拍手に包まれた。


恋の賞味期限は3年だとか3ヶ月だとか、
いい加減なことを言う人もいるけど私はそれを信じない。

いつまでこの人のことを大好きでいられるだろう?って何度も自分を疑ったけど
好きじゃなくなるどころか好きは増えるばかりで
全然恋が終わらない。



大好きな人たちに囲まれて。

一番そばにはアナタがいて。


いつまで続くかなんてわからない。
終わらせない限りは、きっとずっと続いていくんだ。


これからも思い出を増やしていこう

一つ一つ。







Thanks for reading!

〜As a commemoration of one thousand stories written by Chihiro INASE.〜

1000作、お付き合いありがとうございます!これからも書き続けますのでどうぞ宜しくお願い致します!!






















ついに小説1000作目〜!ということで
フラッシュモブでプロポーズ、をイメージして書かせて頂きました!
これまで作品にメインとして登場したキャラ全員出しました!
作品のまとまりなどない!!(笑)

BGMは『テニプリパラダイス』『Party Time』『Love Festival』『恋風』で、
指をパチンと鳴らしたらParty Timeの1・2・3・4!が聞こえるイメージ。
とにかく楽しい作品にしようと思って書きました!

11月半ば頃に作品数数えたら989だったので
いよいよ1000かぁと思ってじわじわ進めていざ完成。
書くにあたって昔の作品振り返ったけど本当に色々書いてきたなぁ…。

それもこれも、17年前の今日にテニプリを読んだことが始まり。
そしてこれからも続きます!

*反転で隠しメッセージ


2019/03/07