* 猫に似ているあの人は *












「菊丸先輩って…猫っぽいですよね」

部活の休憩中、リョーマは地面に座り込んでいる菊丸に話し掛けた。

「え?どこが?」

リョーマの言葉に対して、
菊丸は不思議そうな質問を飛ばした。
リョーマもそれに答えを返す。

「どこって…喋り方とか動きとか。あと…」
「あと?」

菊丸は上目遣いにリョーマを見上げる。
そのくりっとした眼も、また猫のようだった。

暫く目を合わせていたが、リョーマは視線を逸らすと、
帽子を深くかぶりなおし、一言言った。

「…気紛れなとこ」
「あ〜!にゃにそれ!!」

それだけ言うと背を向けて歩いていくリョーマに、菊丸は立ち上がって叫んだ。

「こら!おチビ!!それが先輩に対する態度かっっ!」

叫ぶ菊丸だったが、リョーマは気にせずスタスタと歩いていってしまった。

そんな菊丸を横目に、リョーマは何くれない顔で菊丸から遠ざかっていった。
そして、誰にも聞こえないように小声で呟いた。

「言えるはず無いでしょ。
 思わず抱きしめたくなっちゃうところ、なんてさ」

リョーマは帽子を外すと、指でくるくると回した。


 「まだまだだね、オレも」
























スーパーショートや。(笑)
何故かアップし損ねて、遥か昔のが残ってたのでアップ。
なんだか…目に沁みるほどの古さ。(ぇ

微妙に修正したけど…あまり変わらなかった。(涙)

私のリョ菊はこんな感じ。菊はにゃーにゃー。
両想いだと菊は誘い受だけどな。うむ。


2002/06/21(2003/02/09追加)