* 勝利が待つ未来 *
「…ここは、どこだーね?」
「あ、目が覚めた?」
「……淳」
柳沢が目を覚ましたのは、医務室だった。
試合中、相手の桃城武の放ったダンクスマッシュを顔面に食らったのである。
「俺…一体どうしてたんだーね?」
「桃城のボールが当たって倒れたんだよ」
「あ〜…」
柳沢はむくっと体を起こすと、辺りを見渡しながら訊いた。
木更津は溜め息を吐きながら答える。
言われたことに対しての記憶を辿ると、
柳沢は突然はっとして叫んだ。
「そうだーね!あの桃城め!
今度あったらただじゃおかないだーね!!」
「ただじゃおかないって…何するのさ」
木更津はクスっと笑って言った。
柳沢は即座に切り返す。
「再戦を申し込んでこてんぱんにしてやるだーね!!」
「…またダンクスマッシュ打たれたら?」
「う…あれはもう勘弁だーね;
でも、ようは打たせなければいいんだーね!」
「確かに…ね」
木更津は、試合を思い出して下を俯いた。
それを見て、柳沢が訊いた。
「そういえば…結局試合はどうなっただーね?」
「…青学が関東進出。勝ったのはダブルス1だけ。
観月もでかいこと言っといて不二に負けるし」
その言葉を聞いて、柳沢は固まった。
自分が意識を失っている間にことが全て進んでいて、
更に負けてしまっていて悔しかったのだ。
その様子を見て一息吐くと、木更津は言った。
「でもさ、コンソレーションで勝ち上がればいいだけのことだ」
「それもそうだーね。次は絶対負けないだーね!!」
「もちろん」
二人は、笑顔で勝利を誓った。
負けた過去はもういい。
見るのは、勝利が待つ未来――。
この二人は×じゃなくて&が好きなの。コンビ。
ちょっと短いけど許してください。
でも、結局この二人氷帝に勝ったの?どうなの?
樺Gに技ぱくられて崩れて終わり?切ない!!
まあいいや…希望は大きくね。
アヒル誕生日記念SSでした。
2002/12/09