* 反抗心∝愛好心 *












「今日うち来ない?」
「なんでよ」

青春学園3年6組、、女。
今日も元気に反発中。

「いいからいいから、ね?」
「理由がない」

本人は…実は菊丸英二のことが好きなのだが、
それを伝えられないどころか、
話していると考えていることと反対のことを言ってしまう。
それが悩みだったりするわけで。

「(なんであたしってこう可愛くないの〜!?)」

…こんな脳内の葛藤も暫ある。

まあ、なんというか素直になれないお年頃なのである。


「オレとの仲じゃんよ!」
「ただの幼馴染でしょが」

そう。
と菊丸は幼馴染同士なのである。

同じ小学校に通い、
同じ中学校を受験し、
二人揃って合格して、
3年の今では中学で初めて同じクラスになった。

仲は、…それなりにいいはずなのだが。
が、どうも反発してしまう。
よって、喧嘩が絶えない。

「……ねえ
「何よ」
「…誕生日」
「え?え……あぁ〜〜!!!」
「やっと思い出した?」
「え…う……」

…しかしそんなとしたことが、
なにやら菊丸の誕生日を忘れていたらしい。

「し、しまった…」
「オレの誕生日にはちゃんとプレゼントあげたぞ〜」
「ぐっ…」
「ねっ、決まり。人の誕生日忘れてたんだから、
 一つぐらい言うこと聞いてもらわないと」
「わ、分かったわよ!」

なんて、こんな可愛くない態度を取っていても…。

「(マジ!?英二の家行って良いわけ!?超久しぶり〜!!!)」

実はとっても嬉しかったりするのだ。マル。




  **




「それじゃ、帰ろ」
「はいはい」

二人で帰るのは、久しぶりだった。
前は、よく一緒に帰っていた。
クラスが違えど、二人は仲が良かったのだ。
しかし中2の頃、二人が付き合っているのでは、という噂がたった。
は、『(自称)菊丸英二親衛隊』の姑息な苛めにあった。

結局それは解決したのだが、
その頃から、が菊丸に離れるように言ったのだ。
そして、二人は近くにいることが減った。
3年になって同じクラスになって、
また近くにいることが増えたが。
しかし、は前のように菊丸と接することが出来ず、
反発するようになっていた…。


「ただいま〜」
「お邪魔しまーす」

『シーン…』

「誰も…いないみたいだね」
「うん…」
「ま、いいや。上がって上がって」

玄関で一瞬二人は固まったが、気にしないことにした。
最後に来たのは2年も前のことといえど、
は菊丸の家の中をまだ良く憶えていた。
懐かしいなーなんて思いながら、
二人は菊丸の部屋へ行った。


「あんまり変わってないね」
「そお?」
「大吾郎とか。あんたまだこんなの持ってたのー」
「だ、大吾郎をバカにするにゃっ!!」

は顔を赤くする菊丸キャハハと笑った。

「だって、ぬいぐるみ後生大事に抱えてるなんて、少女趣味〜!」
ってば、そういうこというのかよ!」
「うん」

は、こんなやり取りを楽しんでいた。
素直になりたいと思いつつも、
こういう話し方だったら、
…自分の気持ちを悟られないと思ったから。

は、ふざけた声をして言った。

「英二クンはくまちゃんがだいちゅきなんでしゅね〜」
「…そういう意地悪なこと言うと、
 オレのこと嫌いになっちゃうぞ」
「えっ;!?」

菊丸の返答が予定外のもので、は固まった。
頭の中ではまたもや葛藤が。

「(違う!違うの!!本当はこんな態度取りたいわけじゃないのよ〜!)」
「何?嫌われると困るわけ?」
「…好きにしてよ。(ホントはイヤ〜!!)」

ニヤリと不敵な笑みをする菊丸に、
やはりは素っ気無い態度を取るしかなかった。
頭の中と考えていることとは正反対でも。

そして、頭の中では様々な試行錯誤が繰り返されていたため、
菊丸の不敵な笑みを知る由はなかった。


「…今、言ったね?」
「え?エイジ……!」

菊丸の言葉の意味を考える間もなく、
は菊丸に押し倒された。

「ちょ、ちょっと!何す…」
「好きにしていいって言ったのはだよ」
「そういう意味じゃ……っ!」

制服の首もとから鎖骨を下でなぞられ、
は肩を震わした。

「え、いじ…やめて、こんな……」
「オレ、今日誕生日だし」
「何それ、ズル……んっ!」

抵抗するの手首を押さえつけ、
菊丸は逃げようとするの唇を無理やり奪った。
歯列をなぞり力が抜けた瞬間に、
舌を忍び込ませて絡めた。

「ふ……ぅんっ」

唾液がクチュクチュと絡まり合い、
その音は脳まで響いてくる。
の頭の中は完全なパニックになった。

口を離した後も、は体の力が抜けていて動けなかった。
憎まれ口を叩く気力も、ほとんどない。

「英、二…どうして……」
「オレ、のことが好きだから」
「!」
「プレゼントは、いらない。
 だけ手に入れば、それでいい」

そう言って、菊丸はの制服を脱がしに掛かった。
は、もう抵抗する力など、残っていなかった。

「でも…でも……」
「大丈夫、ゴムはちゃんと着けるから」
「そういう問題じゃ……あっ!」

離してる間にも菊丸はの服を脱がした。
胸を鷲掴みにされ、は仰け反った。

…柔らかい…」
「やっ、ひゃぁ…っ」

甘い声を抑えられないのが恥ずかしくなり、
は手で口を塞いだ。
菊丸は、それを取り払った。

「いいよ、抑えなくて。どうせ誰もいないんだから」
「エージ……んっ、ふぁ…」
「その声、スキ…。もっと、聞かせて」

菊丸は、の胸の突起を指で摘んだ。

「ひゃんっ!ぁ、ぁあっ!」
「いいよ…。声も使って、オレを感じさせて…」
「えいじ、ハァッ…英二っ!」
……」

菊丸は、自分に寝かせていた抱き起こすと、
座らせるようにして抱きかかえた。
菊丸は、のスカートの中に手を忍ばせると、
下着の中に手を差し込んだ。

「あっ、英二…!」
…すっごい、濡れてる」
「や…そんな、恥ずかしい……」
「大丈夫」
「っ!」

は、感じる部分に指を宛がわれ、
目をギュッと瞑った。
口も詰むんだが、そこを指の腹で撫でられると、
堪らず声が洩れた。

「ひぃあ…あ…!」
、ココ、感じるんだ」
「待って、エイ…っや!」

指を激しく擦り付けられ、
それだけでは一回イッた。

、もうイッちゃったの?」
「ハァっ…えーじ……」

快感の余韻に浸るの下着を脱がしてしまうと、
菊丸は中に指を入れた。

「あ、あっ、痛…」
「やっぱり痛いの?こんなに濡れてるのに…」
「痛ぃ〜…」
「ゴメンね、少しだけ、我慢して」

そういって、の中で菊丸の指は暴れた。
初めはも痛みに歯を食い縛っていたが、
慣れてくると快感の波が押し寄せてくるようになった。
それを見計らい、菊丸は指の本数を増やしていった。
三本でも優になってきたころ、指を全部いっぺんに抜いた。

「はぅっ…!」
「もうそろそろ…いいよね?
 オレも…辛くなってきたし…」

そういうと菊丸はをもう一度床に寝かし、
自分のモノを取り出すと手早くゴムをはめた。


…挿れるよ?」
「ん……」

あまり喋る気力の無かったは、
菊丸の問い掛けに小さく喉の奥で音を出すだけだった。
菊丸はそれを聞き取ると自分のものをの陰部に宛がったが、
あ、と言って、まだ挿入はせずそこで止まった。

…その前に、一つだけ訊いていい?」
「な、に…」
、あるときから突然オレに寄り付かなくなったじゃん」
「――」
「どうして?…あの噂が流れて、ちょっかい出されてた頃からだよね?」
「……」

は返事をしなかった。
ただ、泣きそうな顔を見て菊丸を見た。
菊丸は一瞬それで戸惑ったが、
気にせず喋り続けた。

「もしあいつらのこと気にしてるんだったら、
 オレが言ってやるから…」
「違う、違うの…」

菊丸の言葉に対し、
は弱々しく首を横に振った。

すると、少し涙で掠れた声でゆっくりと喋った。

「あの噂が流れてから…私、英二のこと
 “幼馴染”じゃなくて“男”として意識し出して…」
…」
「自分だけが、意識してると…思って、
 あんまり気軽に…近付けなくなっちゃって…」
…!」

菊丸は、にキスをした。
深くて、甘いキス。
身体だけでなく、心も繋がるように――。

「…んっ……」
だけじゃないから!
 オレも、のこと一人の女として、好きだから」
「うん…英二……大好きっ…!」

の言葉を聞き、
菊丸はの腰を掴むと、ぐっと自分の身体を押した。

「い、ったぁ……」
「やっぱり、ちょっと狭い…」
「英二、痛っ、イタイ……!」

まだ先端を少し挿入しただけなのに、
は、あまりの痛さに涙を流した。
何かが引き裂かれるような感触がさえもした。
ひたすらに痛く、快感など感じられなかった。

「うぅ、えい…じ…痛い、いたいよ…」
「ゴメン、辛かったら、抜くけど…?」
「ヤ…、英二と…離れたくない…」
…」

痛みと戦うを心配しながら、
菊丸は、ゆっくりと腰を揺らし始めた。

「エイジっ!まだ、動かなぃ…で…!イタぁ!」
「大丈夫。ゆっくり動かすから…ちょっとずつ慣れてくる」
「えい…じ……うっ」
、力抜くんだよ?ゆっくり、息吐いて」
「ん、ふっ、はぁ。ハァ……」
「そう、その調子…」

その状態は、暫く続いた。
その間はは痛みに苦しんでいたが、
いつの間にか快感を感じるようになってきた。

「えい…じ、やぁ、ああ、はぁっん…!」
、ヨクなってきた?」
「英二、気持ち、イイ…ひゃぅ!」

の痛みが減ってきたことを確認すると、
菊丸は腰の動きを少し強くした。
前後にずらし、奥を付く。その繰り返し。

、分かる?オレが奥まで入ってるの」
「エイジっ!ヤァ、すごっ…奥に、感じる…!」
の中、熱くて、すっごい…キモチイイよ…」
「やぁぁ、あ、あぁっ!」

二人が限界に近付くのも、そう遠くはなかった。

「英二っ…やぁっ、ふあ、もう、んぁっ!」
…オレも、イクよ?」
「エイジっ!あっ、アっ、あっ…ああああっ!!!」

は叫び声をあげるのと同時にきつく締め上げ、
菊丸もその締め上げによって全てを放った。




  **




、大丈夫?」
「ん、多分…」

そうは言ったものの、結合部分からは血液が流れ出し、
更にそれはスカートを汚していた。

「どうしよう、制服汚しちゃったな」
「う〜…英二の所為だぁ…」
「えぇっ!?マジ!?」
「どう説明すればいいのよ〜…」
「…セーリになったっていえば?」
「っバカ!変態!!」
「へ…変態……」

菊丸はがっくりと肩を落とした。
その菊丸に、は笑って言った。

「冗談だってば。全く、英二は素直だなぁ」

その言葉には、自分が素直になれなかったことへの
思いが入っていたりしたのだが。

「暫くは校則違反だけど夏服着るしかないか。
 それとも、誰か2枚持ってないかなぁ…」
「う〜…ホントゴメンにゃ〜」
「いや、別に英二は悪いことはしてないよ」

は、笑顔で言った。
それによって、菊丸も少し救われた。
つられてパァと表情が明るくなる菊丸を
微笑ましく思いながら、は言った。

「英二、お誕生日おめでとね!
 まだ言ってなかった気がしたから言っとく」
「んにゃ、ありがと!今年は、最高のプレゼント貰っちゃったにゃ♪
 それから…」
「?」
「これからは本当に両想いなんだから、噂流されても構わないよね!」
「!」

は、恥ずかしいような嬉しいような微妙な気持ちになった。
でも、とにかく一つだけ変わらないことがあった。

英二が、好きだから。
だから、これからは素直になろうと。

「英二」
「んにゃ?」
「…大好きだよ!」
「…オーレもっ♪」

そうして、またキスをした。
舌を絡ませると、とても心地良い感じがした。

「…ね、
「なに?」
「もう一回、ダメ?」
「だっ!ダメに決まってるでしょ!!
 これ以上やったら私死んじゃう!英二の人殺し!」
「わ、分かったよぉ〜…」

…しかしなんとまぁ、一回捻くれてしまった
菊丸に対してのの態度は、
癖になってしまい暫く戻らなかったそうで。


それでも、結局二人は仲良く過ごしてるんだから、
いいんじゃないですか……?






















初裏々ドリームですっ!
菊丸誕生日記念…書いてみました。
いやぁ、難しいですね!
CPものとは一味違います。
ってかこれかいてて緊張するんですけど…。(ぉ

題名に数学の記号入れるの好きやな、自分。
なんか面白い…。ちなみに比例を意味するらしい。
(ってか比例で変換して出てきたから知った/ぉぃ)
いい題名が思いつかなかったときは記号か英語だ。(最悪)

というわけで、菊BD記念の裏夢でした!英二愛。


2002/11/16