* ちゅーしてなおる *












「へ…ヘックション!」
「英二、風邪引いた?」

学校の帰り、一緒に歩いている菊丸はくしゃみをした。
その顔を、大石は横から覗き込んだ。
菊丸は眉をしかめていた。

「ん〜…そうかも。喉痛ぇー…」
「気を付けた方がいいよ。季節の変わり目は風邪ひきやすいから」
「もうひいたよ…へ…ヘックション!うぅ〜…」

風邪と格闘する菊丸の顔を見ると、
大石は少し考え込んだ。
すると、菊丸は言う。

「大石、俺に寄らない方がいいかも。風邪移るよ」
「そーかもな」
「……大石、話聞いてる?」
「聞いてるよ」
「じゃあどうして…」

菊丸の言葉を聞いていると本人は主張したが、
実際は菊丸に擦り寄りピッタリとくっ付いていた。
菊丸は疑問に思って訊いてみると…。

「この方が温かいだろ?」

そう言って、大石は菊丸の肩をギュッと自分のほうに引き寄せた。
そして、なっ、と微笑んでみせた。

「…うん!」

菊丸もそれにまた笑い返し、
二人は体を付けたまま暫く歩いた。
そして数分経った時、突然大石は「あ」と立ち止まった。

「どしたの、大石」
「英二、いいこと思いついた」
「ん?にゃににゃに?」

キラキラとした澄んだ瞳で見上げてくる菊丸の顔に、
大石は手をそっと添えた。
そして、そのまま菊丸と自分の唇を合わせた。

「ん!?ん〜!!」

予想外に長いキスに、菊丸は少し暴れた。
口を話した瞬間は、少し息が切れていた。

「オオイシっ!不意打ちだにゃ!!」

少し後ろに飛び退いて菊丸は大石は指差して叫んだ。
対し、大石はどうってこともないようにさらっとした笑顔で言う。

「風邪はうつすと早く治るって言うだろ?
 今、少し分けてもらったから」
「にゃにそれ〜…」

顔を真っ赤に染める菊丸に、
大石はもう一度にこっと微笑んだ。
それに対して、もう一度菊丸は叫んだ。

「でも今度は大石が風邪ひいちゃうじゃん!
 それじゃあ意味無いよ!」
「いいじゃないか。半分コすれば、早く治るだろ?」
「……そだね」

そうして、二人はまた肩を並べて歩き始めた。

二人揃えば寒くない。
半分コすれば怖くない。


オレンジになりかかっている葉が、
二人の頭上にあった。
























…これって有?(有だ!)
極甘上等。ラブラブ大菊。

っていうか実際自分が風邪ひきかけてたり。(おい)
元ネタがドリム萌からきてるなんてこと…なんてこと…。(小声)

紅葉はまだでしたかね?
なんかこっちでは赤くならずに茶色くなって
もう散りまくってるんで。(切な)
よくわからないです…。

ってかどうしようもないネタやな、これ。
次の日二人揃って学校休むとかいうお約束な展開にも萌。(オイ)
英二さんはぴんぴんしてて大石だけ家で寝てるとか言う
ベタなオチでも許す。(ぇ
二人とも元気で良かったねとかいいながら微笑み合うのも有。(微妙?)

つか大石が天然なんだか確信してる黒攻なんだか。
書いてて自分で疑問。誰か教えて。(おい)


2002/09/18