私の桜が散ったのは、九月のある日。

四月ごろに出来た蕾が、膨らんで。

でも、花になることなく、散ってしまった。











  * cherry blossom *












想いを告げたあたしに、あなたは言ったね。
『ゴメン、今はそういうこと考えられないんだ』

今は、っていうことは、
いつかはこっちを向いてくれるの?


…それはきっと、ありえないこと。

わかってるよ。そんなこと。


それでもあなたが好きだった。



『今まで通り、友達でいてほしいんだ』


そうはいうけどね、わかってる?

あたしはずっと、ずっとあなたが好きだったんだよ。

今まで通りっていってもね、
あたしの“今まで”は、あなたの今までとは違う。

明らかにね、あたしはあなたを
友達と思っていなかった。

恋愛対象として胸に抱いていたんだよ?

だから想いを告げたのよ。

それをわかってるの?


…わかってる。

今まで通り接してくれっていう気持ち。


でもあたしのキモチはどうなるの?

今までみたいに、隠さなきゃならないの?


ずっと隠して、友達としてやってきた。

でも、それが嫌になったから、想いを告げた。

でもまた、今まで通り…。


絶えられないんだよ、それに。


想いを告げて。

届かなくって

それでも想いが消えることはなくて。


それをまた、隠して過ごす。

隠すことは、構わない。

少し胸が痛むけど。


心配なんだ。

あなたの前で、笑顔を作れるか。



…知らなかったよ、失恋がこんなに辛いなんて。

辛いのは、想いが通じなかったことじゃない。

もちろんそれもすごく辛い。

でも、もっと辛いのは、
これからの接し方。

笑い掛けてくれるあなたに、
私は笑い返せる自信がない。


大泣きしてしまった思い出が付いたから。

だから余計にかもしれない。


あなたの優しい笑顔が、辛い。

見るのが怖くなってしまったんだ。


優しく投げかけてくれる言葉が、痛い。

わかってしまったから。想いが通じないと。


こんなになるなら伝えなきゃ良かった、想いを。

でもそうすると、また私は
心で渦巻く気持ちと一人戦うことになる。

疲れたんだ、それに。



いっそのこと、想いが通じないのなら、
きっぱりと忘れてしまいたい。

サヨナラを言ってほしい。


でも、それも怖い。

あなたのことが好きだから。

終わりが来るのは嫌なんだ。

忘れてしまうのが辛いんだ。

思い出すのも怖いけど…。



好きだから忘れたくない。

好きであるほど忘れたい。



どうせなら、こんな想い
初めから生まれなければよかったのに。

でも、あなたとの思い出は、輝いているから。

それを失うのも、怖い。







花はいつか、散ってしまう。

それが早いか遅いのか、
たったそれだけのこと。


ただ、中には花も咲かぬまま。

蕾で枯れてしまうものもあるんだよ。


誰が決めたわけでもなく。

自分の意思とは関係なしに――。






















病んでるぅ!(ぉ
あはは。
我ながら頑張ってるぜ。
花が思いにたとえられて、
花開くというのが思いが通じるということ。
そんな連想。
言葉の意味を入れ替えて読むものなんです、これは。
(遠まわしやなぁ)

なんとなく桜。題名がね。

初めてか?悲恋もの。
初っ端から力こもっちまったぜ。
その割に意味不明じゃ。グッバイ。


2002/09/08