―テニス部での合宿、
掻いた汗を流すため、
風呂に入ってきた菊丸と不二。
これは、その後出来事…。










  * message from massage *












「ふあ〜いい湯だったにゃ〜v」
自分の部屋に着くなり、オレは床に滑り込んだ。

「そうだね」

そういったのは不二。
クラスで同じということもあって仲もいいし、
この合宿の部屋割りも一緒になった。
(2人部屋なのだ。)

お風呂入ってサッパリしたし!
あ〜…。

「それにしても今日は疲れたね」
「夏合宿だもの。少しぐらい疲れて当然でしょ」
「ふにゃ〜」
「……」

オレは床に寝転んだまま横で立っている不二を見上げた。
そしたら、不二が何かを思いついたみたいで、
ゆっくりとオレの横にしゃがんだ。

「そうだ、英二」
「んにゃ?」

なんだろ…。
不二、なんか思いついたみたいだけど?

「マッサージしてあげよっか」


まっさーじ?


「うん!してして!!」

オレは思わず上体を起こして声を張り上げた。

マッサージかぁ…いいかもv

「よし、じゃ、そのまま俯せの体勢でいてね」
「ほいほ〜い♪」

言われて、オレはまた寝転んだ。
「よいしょっと」

不二がオレの背中に乗ってきた。
初めは、肩を押された。

あ、にゃんかいい感じかも…。

「ふあ〜…気持ちぃ〜v」

オレはもう上機嫌。
このまま寝ちゃわないか心配…。

「英二、気持ちいい?」
「うんvすっごくいいよ♪」
「そう…」

今度は不二は腰の辺りをマッサージしてくれた。

不二ってマッサージ上手だにゃ…。

「じゃ、次は足ね」
「うん」

あ〜気持ちい…。
幸せ〜v

「…よしっと。どう、気持ち良かった?」
「うん!不二ってすっごい上手いね〜。ビックリしちゃった!」

そう言いながら起き上がるオレ。
不二に向かうようにして座った。

「……そう?」
「うん!」

なんか不二のこと見直したっていうか…とりあえず凄いって思った!

そんな風に感激してるオレに、不二はこんな事を言った。


『もっと気持ち良い事したくない?』



ほえ?

もっと気持ちいい…?
なんか、特別なマッサージの仕方とかあるのかにゃ?
ま、気持ちいいならそれでいいや!


「うん、いいよ♪」

オレが笑ってそういうと、不二は一瞬驚いたような顔をした。
でも、またいつもの笑顔に戻った。

「そう。それは嬉しいなあ」
「…?」

いつもの笑顔に戻ったと思ったのに、直後にそれは怖い笑顔に変わった。

「え、不二…何するの……?」

少し怯えた声になってしまったオレに、
不二は落ち着かせるような笑顔で言った。

「大丈夫。きっと楽しいからv」
「……」

優しい笑顔なはずだったのに。
間違いなくそう見えたのに。
いつもの不二の喋り方だったのに。


何故かオレは恐怖を感じずにいられなかった。


「にゃ、にゃに…?」

じっと見つめてくる不二に、少し息苦しさを感じた。
そしたら不二はふっと笑うと、また眼つきを変えた。

「別にどうって事をするわけでもないよ。マッサージの続きだよ」
「あ…にゃ〜んだ」

なんだよ。余計な心配しちゃったじゃん。
でも、今の不二の眼つき、にゃんか気になる…。
でもでも、本人はマッサージの続きって言ってるし…まいっか!

「で、場所はどこ?」
「場所?……ここら辺」


え!?ちょっと待って…。
そこって…。

「や、やめてよ不二そんなとこ触るの…」
「感じちゃう?」
「な、何それ…あ…くすぐったい…」

何!?何々!?不二が…変なトコ触ってくるよ…。

「くすぐったい?もうすぐ気持ち良くさせてあげるから」
「どういうこと…ぁ…」


なに、これ…体中がだんだん熱くなってくよ…。

すごく、変な感じがする…。


「ほら、ここ固くなってきたよ、すぐほぐしてあげるからね」
「にゃんだよ、それ……ゃ…」

不二の手は止まらなかった。
オレの体は熱くなる一方。
そんなオレを見て不二は楽しんでる気がする。

「英二可愛いv」
「や…にゃんか…変な、カンジ……」
「変な感じ?」
「だって…こんな気持ち…初めて……」


頭の中がぐるぐるしてるよ…。
熱くて、何も考えられない…。
不二はこれが気持ちいいって言うの?

全然わかんない…。

オレには変な感じしかしないよ……。


「……?」

目をそっと開けて不二を見ると、何故か嬉しそうな顔してた。

「な、何…?」
「英二、君はどこまで可愛いんだい?」
「え、どこが…」
「だって、……本当に、何もわかってないんだね」
「なにそれ!!」

不二がクスリと笑ったのにオレは必死に言い返した。
何もわかってないとか、そういう態度取られるの悔しいから。
でも、本当に何もわかってないかも…。
だって、不二が何したいのかぜんぜんわかんないし…。

「ねぇ…不二は、何がしたい、の…?」

そう訊くと、にっこりと笑ってこう言ってきた。

「英二を楽しませてあげたいv」


…はえ?

オレを楽しませる…?
もう、今日の不二は意味不明だ。
言うこと聞くしかにゃいのかも…。

「じゃ、そうしてよ…」
「…いいの?」
「わかんないけど…オレ、どうなっちゃうの?」
「う〜ん…そうだなぁ……」


不二がしたいことも意味不明。

これからされる事も全く謎。

でも、そんなに怖い事じゃないと思った。


だけど……。



「!」



不二の言葉を聞いて、
オレは怯えざるを得なかった。





『壊れちゃう、かもね?』



「え!?壊れちゃうって…!」
「しっ!声は出来るだけ抑えてね。人に勘付かれるとやばいから」
「それってどういう…あっ…」

不二はオレのアソコにまた触れてきた。
一体…どうなってるワケ!?

「ほら…だんだん…良くなって来たでしょ?」
「えっ…ヤダァ……」
「そんなこと言って…どんどん大きくなってくよ」
「ぁ…ゃ……」

小さきながらも甘い声が零れるのを抑えられない。

「はぁ……ん……」
「何だかんだいって、英二も男だね」
「な、に…」

おもしろそうに話す不二。
オレはもう返答するだけで必死。
体中が熱くって、意識がモーローとしてる。

だんだん、力抜けてきたかも…。


そしたら、不二はまたこんな事を言うんだ。

「ビンビンに勃ってるよ」
「! やだ…やめて……」
「やめない」
「イジ…ワル……」
「うん。僕はイジワルなんだ。ゴメンネv」

そういうと、手の動きは速くなる一方。

「ぃやぁっ!あ…くっ……」
「どう?気持ちいい?」
「ぁ…はんっ………」

もうオレは不二の問いかけには答えられなかった。
何も考えられなくて…。
ただただこの変な感触を味わってた。

ん?

なんで、そんなの味わってるの、オレ…。

…気持ち良かった、から?


「ぁ…あ…!」
「ほら、英二…気持ちいいでしょ?」
「ん…ああっ!!」

次第に声が大きくなっていくのも抑えられない。
少しずつ、快楽に溺れてきてしまった。

もう、何も考えられない…。

本能に任せるように。

頭の中は真っ白だった。


「…ぁ…っあん…や……ふじ…!」
「どうしたの、英二」
「もっと…」
「ほぅらね、気持ち良くなってきたでしょ?」

嬉しそうな顔をする不二。
一瞬手の動きが止まる。

「やだ……止めないで」
「はいはい」

笑顔の不二。
今度は、オレの服を脱がして…?

「不二、なにして…」
「この方が感じるでしょ?」
「え…あっ!」

生で触られて。
握られて。


どう、して…?

頭の奥では“何でこんな変なことしてるんだ”って思うけど、
なのに…どんどん気持ち良さを感じてしまう。

魔法に掛かったみたいな、不思議なキモチ。


「あっ!やぁぁっ!あんっ」
「英二、声大きいよ…」
「そんな、こと、いわれて…も…あっ!」

だって…オレだって出したくて声出してるわけじゃないのに…。
自然と出ちゃうんだもん……。

「もうちょっと抑えられない?」
「あ…はぁ……ふぅん…んっ」
「いいこだね。じゃ、そのうちにご褒美あげちゃおうかな?」
「…?」

必死で声を押さえると、代わりに出たのは甘い息。
それ以上抑えるのは無理だった。
でも、それで十分だったのかな?


ご褒美って…なんだろ?



「あ…いやぁっ!!」
「英二、声抑えて」
「む、無理ぃっ!やぁぁ!」


なに?
不二の手がどんどん速くなって…。
心臓の音が脳内に響いてる。
全身がドクドク波打ってるよ…。

狂っちゃいそう…。

これが壊れるってこと?


何かが…何かはわからないけど…。

何がか近付いてくるのを感じた。


「ああああ!やぁだ!!」
「あんまり声大きいと、お仕置きだよ」
「え…?」

そう言って、不二の手の動きは止まった。

「え…なに……」
「だって英二、僕の言うこと聞かないんだもん」
「だ、だって……ぅ…」

なんか…身体が、辛い…。

あ…アソコ、ビクビクいってるのがわかる……。
恥ずかしい…。

見たくない。
ぎゅっと目をつむる。

辛い…頭の中、ぐるぐるしてる…。

「不二…たすけっ…」
「じゃ、どうすればいいのかな?」
「わかんないけど…ぁ…」
「それじゃあどうしようもないな…」
「!」

酷い…不二ホントにイジワル…。
オレ、こんな辛い思いしてるのわかってんの?

どうにか…して……。

意識遠退きそう。
必死に、無我夢中で叫んだ。

「ふじっ!オレ…壊れちゃう…ょ…」
「おや?」

“壊れる”の本当の意味はオレはまだわかってなかった。
でも、思わずそう叫んだ。

だって、本当に俺の精神崩壊寸前。

「そんなに英二辛かったの?」
「だから…早く…助けてっ…!」
「了解v」

不二は笑った。


何故か、今日の不二の笑顔は怖く感じる。

でもそれよりも、この状況をどうにかしてほしかった…。


「英二のココ、すっごいいやらしいよ」

つんつんと指で突付かれた。
それだけで、どうにかしちゃいそうになる。

「どうゆう…こと…」

なんとか意識を保つ為にいった一言。
そしたら、不二はこんな事を言い返してくる。

「どうって…色とか?」
「ゃ…そんなとこ、見ないで…」
「あと…」
「? ……あっ!」

不二、今……!

「我慢汁、出てるよ」

ガマンジル?
にゃんだよ、それ…。

でも、そんなことより、不二に突然ソコを舐められた事で頭はメチャクチャ。
ホント狂いそう…。


「ふ…じ…やめてよ、そんなとこ舐めるの…汚いよ……」
「英二のだから平気なの」

もう意味不明だよ、ほんとに…。
ただでさえなにも考えられないのに…。
くそぅ……。


「結構僕も楽しめたし、そろそろいいかな?」
「なに、が…?」

オレが訊き返したのに、不二は無言。
返事は、手の動きで返って来た。

「ああっ!ひゃ…あっ!」
「どう、英二、気持ちいい?」
「ぁ…っ!いい!気持ち、いいよ……!」
「そう…じゃ、もう少し……」

……?

「…あっ!や…はん……ふわっ!」

不二の手の動きが一層激しくなる。
声が漏れるのを抑えられない。

抑える余裕すら与えてくれない。


頭ではわかってるのに、その通りに働かない。

本当に、快楽に溺れてしまったみたいで。
いつしかただただ快感を求めるようになっていた。

「不二…あ…ん……」
「どうしたの、英二」
「フジ…オレ…なんか変だよ…ぁ…おかしく…なっちゃい、そぅ…」
「そう、じゃあ…」


『オカシクナッテゴラン』



「ひやはぁっ…!あ…」

不二の手…もっと速くなってる…。

ホントにオレ…どうにかなっちゃいそう……。

もう、どうにかなっちゃってる?

「あ…や…」

なに…?
今度は不二、オレの、アソコ…揉んでる?


「ふぁ…ダメ……」
「英二、凄い感度だね…もうそろそろ?」


なにが、そろそろなの?


そう訊こうと思ったのに…顎がガクガク震える。

喋れない…。

頭もフラフラ。

全身グラグラ。



「やぁぁぁ!不二…なんか…」
「ん?」
「なんか…くるよ…!!」


くる?

何がくるのさ。

自分でもそう思った。だけど…
オレの身体の中で、何かが…迫ってくるみたいな、感じが…!

「ああっ!不二、オレもう…だめ……ぁっ!」


辺りに白い液体が飛び散って、不二の顔に掛かった。
でも、そんなの目に入っただけで意識までは届かなかった。

オレの意識は、別の場所。

違う世界の中……。



「……」




なんだろ…この気持ち……。

なんか、ぽーっとしてる…。

空飛んでるみたいに、全身が脱力してる。

心地いい……。



「英二、大丈夫?」
「あ……」

不二の声で目が覚めた。
不二は、顔についた白い液体を手で拭っていた。

「あっ、ごめん不二!オレ…」

そしたら、不二は笑顔だった。

「ああ、大丈夫大丈夫」
「ごめんにゃ…」

しゅんとなったオレに対し、不二はこんなことをした。

ベタベタになった手を、そのまま舐めて見せたのだ。


「!!」
「美味しいよ、英二の・・・」
「に゛ゃぁぁぁぁぁ!やめてぇぇぇ!!」
「やっぱり英二は可愛いやv」
「……」

もう、今日の不二なんかやだ。
調子狂うなぁ…。
ま、俺のペースに掛かってくんないのは、いつもの事だけど。

「不二め…いつか仕返ししてやる!」
「なに?英二が僕に?それは嬉しいなぁ」
「え……ちっが〜う!オレはそんな事言ってない!」
「え?別に僕何も言ってないけど?そんな事ってどんなコト?」
「ぐっ…」

ダメだ…不二にだけは絶対勝てない…。
オレはそう確信した。
そしたら、不二はまたこんな事を言い出した。

「それにしても、イク瞬間の英二は可愛かったな、本当にねv」
「いく?オレどこにも行ってないけど?」
「英二…君って子は…」

不二がまたクスクス笑ってる。
なんか気分悪いなあ…。

「不二ぃ!それどういうことだよ!?」
「わからないうちは、まだお子様だねってこと」
「にゃ〜!じゃあ教えてよ!!」
「ふふっ」
「〜〜〜」

不二はなにしても動じないんだもんにゃ。
くっそ〜…。

「で、どうだった?」
「?」
「今日の感想」
「あ……」

そうだ…オレさっきまであんな事…。

「〜〜〜///」
「ははっ。顔赤くしちゃって。英二ほんと可愛いね」
「うるさい…」

だって…あんな事…。

「不二…」
「なに?」
「もしかして…オレたち男同士でエッチしちゃったわけ!?」
「…ぷっ」
「にゃ!?笑うことないじゃんかぁ!!」
「いや…ゴメンゴメン」

不二は笑い泣きして出てきた涙を指で掬っていた。
そんなに笑うことないのに…。

「英二…可愛いっていうより可笑しいね」
「あう;?」
「あんなの、数のうち入らないよ」
「……?」

どうゆうこと???
ほんと今日はわからない事ばかりだ。

「今度は…もっとスゴイことを教えてあげるよ」
「え…それってどういう…」
「それは、お楽しみv」
「チェッ」

不二は唇に人差し指を当てて言った。
ちょっと気になる…。


世の中は、まだまだオレの知らない事が沢山だ。
でも、だから楽しいのかな…。


「ところで英二」
「んにゃ?」
「服着ないの?」
「え…?わああああああ!」
「ははは…ほんと可笑しいや」
「//////」


結論。

不二はイジワルです。





―ところで、こんな大声で叫びまくってしまった菊丸ですが、
果たして隣の部屋に声は聞こえていなかったのでしょうかね…?






















はっはっは。
マッサージから生まれし妄想。(死)
友達と話してて。マッサージしてるときどーてらこーてら。(爆)
いやはや。
なんといおうか…。
菊さんまっちろけ…。*ノノ
書いててこっちが恥ずかしくなりますわ。(じゃあ書くな)
不二菊…よいなぁ。(うっとり)
大菊とはまた違った感じでね。
っていうかつまりあたしは菊受が好きなわけでして…。(しどろもどろ)
そんなわけ。(わからん)

2002/07/13