* いつもの帰り道 *
事件が起こったのは、いつもの帰り道。
自転車の上での会話から…。
「…桃先輩」
「ん?どうした?」
「腹減りません?」
「確かに…それがどうした?」
「何か食べてきません?」
「お!いいな、それ」
後ろから越前が言ってきた。
オレは、素直にその誘いに乗った。
「それじゃ早速…いつもんとこでいいよな?」
そういって、自転車の方向を転換した時…。
「…普通に食べるんじゃおもしろくないですよね」
「え?」
「勝負して負けた方が相手の分も奢るってどうっスか?」
ほう…おもしろいこというじゃねえの。
しかも、自分が勝つ気満々の言い方だな…。
「勝負?勝負ってテニスでか?」
「それだと時間かかりすぎじゃないっスか?」
「ん〜…じゃあ他にどうするってんだよ」
オレは自転車をこぎながら上を向いて越前の顔を覗き込んだ。
高さの関係で少し見下ろされる。
「方法はどうであれ相手に負けを認めさせればいいってことで」
「はぁ?何だそれ」
言ってることが良くわかんねえぞ…。
方法はどうであれ?どういうことだ…。
すると、越前はオレの耳元でボソッと囁いた。
「―――」
「!?!?」
「あ〜桃先輩!前、前!!」
「わ〜っとと!」
オレは動揺のあまり電柱にぶつかりそうになった。
急いで体勢を立て直す。
そして、後ろを振り返った。
「越前!!」
「どうかしました?」
「………」
越前は、いつも通りヒョウヒョウとした生意気な笑顔だった。
「…参りました」
「やりっ!」
オレは負けを認めるしかなかった。
だって…。
『桃先輩、―――― 』
あの状況であんな事いうなんて反則だよな…。
「セコイぞ、お前」
「何がっスか?もう一回、言って欲しいんスか?」
「だ〜あ〜!なんでもねぇよ!!」
ったく。敵わねぇな、コイツには…。
2人を乗せた自転車は、
夕日の中騒がしく走っていった…。
…え?終わり?(笑)
リョーマさんは何を言ったんでしょね〜。
はい。ご想像にお任せv(そんな)
っていうか思った事。
桃リョと宣言して書いたのですが…
これリョ桃じゃん!?!?
まあいいや。(ぉ
リョ桃はやっぱり自転車の上からの不意打ちに限る。
2002/06/30